外壁塗装で家の寿命を延ばす!
長持ちする塗料の選び方
INDEX目次
家の寿命を延ばすには、どうすればよいのか多くの方が悩むテーマです。実は、外壁塗装は雨風や紫外線から建物を守り、家全体の寿命を大きく延ばすために重要なポイントです。
しかし、塗料の選び方を誤ると余分な修繕費がかかるだけでなく、家の寿命を早める原因にもなりかねません。
そこで本記事では、外壁塗装が家に与える影響や長持ちする塗料の選び方、さらに信頼できる業者の選定ポイントなど詳しく解説します。
01 外壁塗装の役割と耐久年数
外壁塗装には建物を雨風や紫外線から保護する役割があり、その効果は塗料の耐久年数に大きく影響されます。耐久性を維持するためには、適切な施工計画を立てることが重要です。
本章では、以下の2点について解説します。
●外壁塗装が果たす防御の役割
●外壁塗装が建物を守る機能を果たせる期間
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ読み進めてみてください。
外壁塗装が果たす防御の役割
外壁塗装は、建物を雨風や紫外線から守る役割があります。塗装層が外壁材を守り、ひび割れや腐食を防ぐでしょう。
建物全体の外壁材を保護することで、家全体の劣化を抑え長期的に建物の価値を保てます。
外壁塗装が建物を守る機能を果たせる期間
外壁塗装の耐久年数は使用する塗料や施工環境によって異なりますが、一般的には10〜20年です。
定期的な塗り替えで、外壁材の腐食や劣化を防ぎ、建物を長持ちさせます。
たとえば10年ごとに塗り替えを行えば、防御機能や耐久性を保ち、建物全体の寿命を延ばせます。塗膜が劣化する前に塗り替えることで、外壁材の腐食や大規模な修理を防ぐ効果が期待できるでしょう。
02 外壁塗装費用対効果の特に気を付けたい2つのポイント
外壁塗装で費用対効果を高めるためのポイントは2つあります。本章では、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
(1)家の立地環境
(2)メンテナンス不足のリスク
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ読み進めてみてください。
(1)家の立地環境
家の立地環境は、外壁塗装の耐久性や必要なメンテナンス頻度に直接影響します。
環 境に適した塗料を選ぶことで、塗装の効果を最大限に引き出し、メンテナンス頻度を押さえられるでしょう。その結果、外壁塗装の費用対効果が大きく向上します。
●紫外線が強い地域
紫外線が強い地域は、塗装の色あせや劣化が通常より早く進行します。とくに、南日本や標高が高い地域は紫外線量が多く、外壁の耐久性に大きな影響を与えるでしょう。
気象庁の「紫外線データ集」では、札幌、つくば、那覇、昭和基地の各地点における日積算紅斑紫外線量や日積算UV-B量の月平均値が提供されています。対象区域に在住の場合は耐久性やUVカット機能がある塗料を選ぶことで外壁の寿命を延ばせます。
●雨風が強い地域
雨風が強い地域は、防水性能の高い塗料が欠かせません。外壁のひび割れや隙間から雨が侵入すると、内部の腐食やカビの発生を招く恐れがあります。
さらに、強風で飛ばされる砂やほこりが外壁に衝突し、塗膜の摩耗が進むこともあるでしょう。防水性や耐久性に優れた塗料を選ぶことが重要です。
●川や池の近く
川や池の近くに家がある場合は、水面から蒸発する水分によって周囲の湿度が高くなります。カビやコケが発生しやすい環境を作り出してしまうのです。
日当たりの悪い北面の外壁は、湿気がこもりやすいため外壁の劣化を早める可能性があります。
●沿岸部
沿岸部では潮風に含まれる塩分が外壁に付着し、腐食や塗膜の剥離を引き起こします。鉄骨造や金属パネルを使用している建物では、錆が発生しやすく、外壁の耐久性が大幅に低下する可能性があるのです。
塩害の影響でコンクリートの中性化が進むと、建物の構造自体に悪影響を及ぼすこともあります。塩害に強い塗料を選ぶことが大切です。
(2)メンテナンス不足のリスク
外壁塗装のメンテナンス不足は、建物の寿命を縮め、修繕コストを増加させる大きな原因となります。
塗膜が劣化すると防水性能が低下し、雨水が侵入して外壁内部の腐食やカビの発生を招くでしょう。
適切なタイミングでメンテナンスを行えば、外壁塗装の防水性や耐久性を保ち、建物の寿命を延ばせます。
03 外壁塗装の選び方3選
外壁塗装を選び際には、重要なポイントがいくつかあります。これらを押さえることで、より効果的で満足度の高い外壁塗装を実現できます。
では、外壁塗装の選び方についてみてみましょう。主なポイントは以下の3点です。
(1)耐久年数を重視して選ぶ
(2)家の環境に合わせた塗料を選ぶ
(3)信頼できる塗装業者を選ぶ
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ読み進めてみてください。
(1)耐久年数を重視して選ぶ
外壁塗装の選び方は、耐久年数を重視して選ぶことが重要です。選ぶ塗料によって耐久性や効果が大きく異なるため、慎重に検討する必要があります。以下に、代表的な塗料と耐久年数、特徴を紹介します。
塗料名 | 耐久年数 | 特徴 |
ウレタン塗料 | 約6~10年ほど | 価格が安価で施工しやすい。細かい部分にも塗りやすいが、耐久年数は短め。 |
シリコン塗料 | 約8~15年ほど | 現在最も普及している塗料。耐候性が高く、コストパフォーマンスに優れている。 |
フッ素塗料 | 約10~20年ほど | 耐久年数が長く、塗り替え頻度を押さえられるが、価格は高め。 |
ラジカル塗料 | 約10~16年ほど | 新しい技術を用いた塗料。紫外線に強く、コストパフォーマンスが高い。 |
選ぶ塗料により耐久年数が大きく異なります。建物の環境や予算を考慮しながら、最適なものを選びましょう。
(2)家の環境に合わせた塗料を選ぶ
外壁塗装を選ぶ際は費用対効果を高めるためにも、家の環境に適した塗料を選ぶことが重要です。立地条件や気候により外壁が受ける影響は異なるため、それに応じた塗料を選びましょう。
●沿岸地域
潮風に含まれる塩分が外壁に付着し、腐食や塗膜剥離を引き起こすことがあります。そのため、塩害に強く耐久性が高い「フッ素塗料」と「ラジカル塗料」がおすすめです。
フッ素塗料とラジカル塗料は塩害リスクを抑え、外壁を長期間保護します。
●湿気が多い地域
川や池に近く、日当たりが悪い場所は湿気が溜まりやすく、カビやコケが発生しやすい環境です。このような地域では、防カビ・防コケ性能のある「ラジカル塗料」や「シリコン塗料」が効果的です。
湿気による外壁の劣化を抑えるのに適しています。
(3)信頼できる塗装業者を選ぶ
塗料選びだけでなく、信頼できる塗装業者選びも外壁塗装の効果を高める上で重要です。コストや業者の技術力、実績を確認し安心して依頼できる業者を選びましょう。
●相見積もり
複数の業者から見積もりを取ることで、価格の妥当性やサービス内容を比較できます。ただし、極端に安い見積もりの場合は注意が必要です。
使用する塗料や施工方法、工事期間が明確に記載されているか追加費用の有無や「足場設置」などの項目が含まれているかも確認しましょう
安価な塗料の使用や手抜き工事のリスクがあるため、見積もりを受け取った際には施工内容を十分確認することが重要です。業者選びの際は、見積もりの詳細に目を通し、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
●実績確認
過去の施工実績を確認し、自分の家に近い条件で施工経験があるかを確かめましょう。施工前後の写真で仕上がりを確認し、希望する塗料を使用した実績がある業者を選ぶことが大切です。
実績を確認することで信頼度も高まります。口コミ評価の確認もおすすめです。
・塗装技能士1級の資格を所持しているか
塗装技能士は国家資格です。高度な技術を証明する資格のため、資格を持つ職人が施工する場合、質の高い仕上がりが期待できます。
とくに、塗装技能士1級は実務経験を積み、試験を経て取得する資格であり信頼性の高い業者を見極める基準になります。
信頼できる業者を選ぶことで、外壁塗装の仕上がりや耐久性も確保されるでしょう。施工後のトラブルを防ぎ、長期的な費用削減にもつながります。
業者選びに時間をかけることが、外壁塗装の成功となります。
04 メンテナンスが必要な劣化のサイン5選
外壁塗装メンテナンスが必要な劣化のサインは、以下の5つです。
(1)チョーキング
(2)色あせ
(3)クラック(ひび割れ)
(4)カビやコケの発生
(5)金属部の錆
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ読み進めてみてください。
(1)チョーキング
外壁塗装メンテナンスが必要なサインの1つに、チョーキングがあります。チョーキングとは、外壁を触った際に白い粉が手につく現象です。
これは、塗料の成分が劣化して現れる現状で、塗膜の防水機能が低下しているサインです。早めにメンテナンスを検討しましょう。紫外線に強い塗料を選ぶことで再発を防ぐ効果が期待できます。
(2)色あせ
色あせは、紫外線や雨風にさらされることで外壁の色が薄くなる現象です。見た目の劣化だけでなく、塗膜の機能低下を示している場合があります。
とくに紫外線が強い地域や南向きの壁で発生しやすいでしょう。対候性の高いフッ素塗料やラジカル塗料を使えば、色あせを抑えられます。
色あせ対策をすることで、建物全体の印象も改善され、資産価値を保てるでしょう。
(3)クラック(ひび割れ)
クラックとは、外壁にできる細かいひび割れ全般を指します。浅いひび割れは「チェッキング」、深いひび割れは「クラッキング」と呼びます。クラックは地震や建物の動き、温度変化による膨張と収縮が主な原因です。
ひび割れを放置すると隙間から雨が侵入し、外壁内部が腐食し、雨漏りを引き起こす危険があります。早急に補修して、適切な塗装で保護しましょう。
(4)カビやコケの発生
外壁にカビやコケが発生すると、塗膜の劣化が進む原因となります。湿気や汚れが溜まりやすい環境では、カビやコケがとくに発生しやすいため、川や池の近くに住んでいる方は注意が必要です。
防カビ・防コケ機能の塗料を使用すれば、再発を抑えられるでしょう。高圧洗浄で外壁表面のカビやコケを除去することも効果的です。
ただし、防カビ処理だけでは十分でない場合があります。根本的な湿気対策を施さないと、再発する可能性が高まるため注意しましょう。
(5)金属部の錆
雨どいや窓枠などの金属部分に錆が発生すると、腐食が進行し、部材の強度を低下させます。塩害地域や湿気の多い環境は、錆が発生しやすい環境です。
錆が広がる前に防錆処理を行い、錆止め塗料を使って塗装を施すことが効果的です。塩害に強い塗料を選ぶことで、金属部分の劣化を抑えられます。
錆を放置すると、雨どいや配管の破損につながり、修繕コストが増加するため早めの対処が結果的に費用を抑える方法です。
05 外壁塗装を長持ちさせるコツ2選
外壁塗装を長持ちさせるにはコツがあります。本章では以下の2点について解説します。
(1)定期的な外壁掃除
(2)劣化したシーリング(コーキング)補修
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ読み進めてみてください。
(1)定期的な外壁掃除
外壁塗装を長持ちさせるには、汚れやカビを放置せず定期的に掃除することが重要です。汚れを放置すると、塗膜の劣化が進みやすくなり、塗装の剥がれや色あせする可能性があります。
たとえば、窓枠や軒下は汚れが溜まりやすい箇所です。これらの部分を重点的に掃除し、塗装を美しく保てます。
月に1回程度、柔らかいブラシや中性洗剤で外壁を掃除し、汚れを丁寧に取り除く習慣を付けましょう。汚れを放置すると塗膜が劣化し、塗装が剥がれたり色あせたりする可能性があります。
(2)劣化したシーリング(コーキング)補修
シーリング(コーキング)は外壁のつなぎ目や窓周りに使用されており、防水性を保つ重要な役割があります。劣化したシーリングを放置すると、雨水が侵入し、外壁内部や建物の構造にダメージを与えかねません。
たとえば、シーリングにひび割れが生じたり、触った際に弾力がなく硬化していたりする場合は、劣化が進んでいるサインです。このような状態は、早急な対応が必要です。
市販のシーリング材で小さな隙間を補修できますが、広範囲の劣化が進んでしまっている場合は専門業者へ依頼することをおすすめします。
プロに依頼すると、耐久性の高い素材を使用した施工が可能になり、次回のメンテナンスまで期間を延ばせるでしょう。
06 まとめ
外壁塗装は、家の寿命を延ばすために欠かせないポイントです。雨風や紫外線から建物を守り、外壁材の劣化を防ぐことで家全体の耐久性を高めます。塗料の特徴を理解し、最適な塗料を選ぶことで、長持ちする外壁塗装が実現できます。
専門家に相談し、自分の家の状況や予算に合った外壁塗装を選ぶことがおすすめです。適切な選択をすることで、住環境が快適になり、家族の暮らしもより豊かになるでしょう。
本記事が外壁塗装選びの参考になれば幸いです。