床暖房の種類が知りたい!床暖房のリフォーム費用や施工方法も解説

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Webライター

田部井斗江

バイクが大好きなWebライター。「暮らしに役立つ情報」や、「一人旅」「キャンプ」に関する執筆を執筆しています。多角的な視点から、分かりやすく情報を伝えたい。みなさんが日常を快適に過ごせるお手伝いをしたいと考えています。

寒さが厳しくなるにつれて、冷える足元に暖房のリフォームを検討する方もいるでしょう。

床暖房は、種類や施工方法で、暖房効果や感じ方が変わります。また、床暖房のリフォーム費用も確認しておきたい部分です。

そこで、床暖房の種類やリフォーム費用、施工方法をお伝えします。最後に、床暖房のリフォームで活用できそうな「助成金」や「補助金」も紹介しますので、最後までご覧ください。

 

 

01 床暖房の種類

施工中の床暖房

床暖房のリフォームを考えた場合、まず知っておきたいのは「床暖房の種類」です。

床暖房には「電気式」と、「温水式」の二種類が存在します。

電気式の床暖房は、床下に設置した発熱線を通電させ暖めていくタイプです。比較的簡単に施工ができるため、リフォームにかかる日数や費用が、抑えられる特徴があります。

温水式床暖房は、温水パイプを床下に設置し、パイプ内の温水を循環させ暖めるタイプ。床全体を均等に暖め、温度にムラが生じにくい特徴があります。

 

02 電気式の床暖房

 

電気式の床暖房には、電熱線で暖める「電熱式」と蓄熱材を使用する「蓄熱式」、PTCヒーターを熱源としている「PTCヒーター」の3種類があります。

同じ電気式でも、熱源により特徴や暖房効果が異なります。特徴を確認しながら検討してみましょう。

 

電熱式床暖房

電熱式床暖房の特徴

電熱式床暖房は、電熱線を通電させ床を暖めていきます。団らんスペースだけを床暖房にリフォームしたい、部分的な床暖房のリフォームを検討している方におすすめ。

従来から使用されている手法です。暖房効果の信頼性が高く、朝や夜だけなど時間を区切り使用することも可能。

 

電熱式床暖房の施工方法

電熱式床暖房は、サーモスタットやヒューズ内蔵の電熱パネルを床下に設置するだけの比較的簡単な施工です。そのため、「この部分だけ床暖房にしたい」といったように、施工スペースを細かくカスタマイズできるところもは、電熱式床暖房の魅力だといえるでしょう。

 

電熱式床暖房のリフォーム費用

電熱線で床暖房のリフォームをする場合、初期費用が安く抑えられるメリットがあります。

電熱パネルの設置費用や工事費で、6畳あたり約3万円~50万円ほどです。

設置面積や、施工業者によって初期費用は異なります。上記の金額を目安に、信頼できる床暖房のリフォーム業者へ相談してみましょう。

 

蓄熱式床暖房

蓄熱式床暖房の特徴

蓄熱式床暖房とは、蓄熱材を使用して床を暖めます。深夜電力を利用して蓄熱材に熱をためておきます。ためた熱を日中に活用し、暖房効果を高めることが大きな特徴です。

電気の使用料の比較的安い“深夜電力”を利用することで、電気代のコスト削減にもつながります。住居の温度を均等に暖められ、広い範囲に設置することも可能です。

 

蓄熱式床暖房の施工方法

蓄熱式床暖房では、床の下に蓄熱材を敷きます。設備がシンプルで、蓄熱材の寿命も長く、施工後のメンテナンスは不要です。

蓄熱式床暖房の場合、居室の床すべてに蓄熱材を敷いていきます。そのため、床暖房だけのリフォームを検討している方より、家の建て替えや新築を考えている方におすすめです。

 

蓄熱式床暖房のリフォーム費用

蓄熱式床暖房で使用する蓄熱材はさほど高額ではありませんが、床面のコンクリート施工や暖房効果を高める断熱材の施工に費用がかかります。家の広さ、使用する資材等により費用は異なりますが、初期費用は約100万円ほどです。

初期費用はかかりますが、ランニングコストは安くなります。建て替えや、新築を検討している方は、業者に相談してみましょう。

 

PTCヒーター床暖房

PTCヒーター床暖房の特徴

PTCヒーター床暖房は、床面の温度をセンサーが感知して温度調整をする、画期的な床暖房です。部屋に入る日光や人により、一部だけ温度が上昇してしまうことを制御します。

無駄な電気を使わないことや、床の暖房効果が一定であることが魅力。部屋全体を均等に暖めたい方、日当たりによって部屋の温度が変わるのを改善させたい方におすすめです。

 

PTCヒーター床暖房の施工方法

熱源になるPTCヒーターは、薄い素材でできています。そのため床高を上げず、手軽に施工することが可能。床の下にPTCヒーターと断熱材を設置する方法です。

PTC床暖房にリフォームを検討するときは、床材によって施工方法も異なります。現在の床材でPTCヒーター床暖房にリフォームできるかを、業者に相談してみましょう。

 

PTCヒーター床暖房のリフォーム費用

床暖房のリフォームをPTCヒーターで検討した場合は、6畳あたり約30万円~50万円が目安。部屋の広さや施工方法、PTCヒーター以外の資材などで費用が異なります。

床材をそのまま使えるのか、新たに床材を用意した方が良いのかも含めて見積もりをとるのも良策です。

 

 

03 温水式床暖房

温水式床暖房には、ガスボイラーで沸かした温水を利用する「ガス式」、大気の熱などで温水をつくる「ヒートポンプ式」、灯油ボイラーで温水をつくる「灯油式」の3種類があります。

電気式床暖房より温水式床暖房は、素早く適温になりエネルギー効率も良いところがメリットです。温水式床暖房の特徴や施工方法、かかる費用なども確認しておきましょう。

 

ガス式床暖房

ガス式床暖房の特徴

ガス式床暖房は、給湯器のガスボイラーや、床暖房専用のボイラーを使用します。ガスボイラーで沸かした温水を循環させながら暖めることが大きな特徴です。さらに、冷えた床を素早く暖めるホットダッシュ機能や、保温性を活かし早めに電源をオフしてエネルギーを節約する早切りランプが付いたタイプもあります。

ガス式床暖房は、複数の部屋に設置することが可能。床面を素早く暖めたい方や、床暖房にしたい部屋数の多い場合は、ガス式床暖房がおすすめです。

 

ガス式床暖房の施工方法

ガス式床暖房にする場合は、屋外にガスボイラーを設置する必要があります。そのほか、床下の温水パネルや、温水を送る配管が必要です。

ガスボイラーのサイズは、屋外に設置してある給湯器と同程度です。また、給湯器兼用のガスボイラーを付けることも可能。

温水パネルや配管は、床の面積や仕上げ素材により施工期間が異なります。

 

ガス式床暖房のリフォーム費用

ガス式で床暖房のリフォームを検討した場合は、6畳あたり約33万円から65万円が目安。ガスボイラーや温水パネルの種類で設置費用が異なります。

また契約するガス会社により、ランニングコストの違いも生じます。設置費用やランニングコストを含めて相談や見積依頼をしてみましょう。

 

ヒートポンプ床暖房

ヒートポンプ床暖房の特徴

ヒートポンプ床暖房の特徴は、大気の熱を再利用して温水をつくること。大気中の熱で、水を暖めて温水をつくり、暖房効果の高い温水を床下に循環させていく仕組みです。

自然のエネルギーを活用しているため、エコでランニングコストが抑えられます。床の暖まりが早いことや、暖房効果も高く床面温度にムラが生じにくいことがメリットです。

 

ヒートポンプ床暖房の施工方法

ヒートポンプ床暖房の構造は、エアコンの暖房と同じ仕組みを採用しています。エアコンの室外機にあたるヒートポンプや、温水にするための床暖房ユニットを設置する方法です。

温水配管を床に埋設し、温水を循環させ床を暖めます。施工期間は、直貼りであれば一日から二日程度。張り替えの場合でも、三日から五日ほどあれば完成します。

 

ヒートポンプ床暖房のリフォーム費用

ヒートポンプ床暖房のリフォーム費用は、製品と設置費用を合わせ6畳あたり約35万円から60万円ほどが目安です。

製品ランクや設置費用などで、リフォーム費用が異なります。取り付ける製品メーカーや、種類などを比較したうえで、検討してみましょう。

ヒートポンプ床暖房の設置費用は、他と比較すると高めです。しかし、製品の仕組みが効率的であるため、ランニングコストは抑えられます。

 

灯油床暖房

灯油床暖房の特徴

灯油床暖房は、専用の灯油ボイラーで沸かしたお湯で床を暖める仕組みです。

暖房効果が高く、広範囲に対応できるパワーもあるため、面積の広い家や部屋数が多い住まいにおすすめ。ランニングコストが比較的安く、床の温度を一定に保てる特徴があります。

 

灯油床暖房の施工方法

熱源となる灯油ボイラーは、さまざまなサイズや機能があります。

コンパクトなボイラーだけでなく、エコモードタイプや静音設計タイプも販売されています。設置場所や配管、外観、周辺環境に合わせた、ボイラー選びがおすすめです。

 

灯油床暖房のリフォーム費用

灯油床暖房のリフォームには、灯油ボイラーや温水パネルが必要になります。そのほか工事の費用などを合わせると、6畳で約35万円から65万円程度です。

石油ボイラーの大きさや、部屋の広さでリフォーム費用は異なります。灯油床暖房のリフォームを専門にしている業者へ、まずは問い合わせてみましょう。

 

 

04 床暖房リフォームで使える補助金はある?

スケッチブックに書かれた補助金の文字

床暖房のリフォームをする場合に、国や自治体から補助金を受け取れることがあります。快適な暮らしを叶える後押しとなる制度を、うまく活用して費用を抑えていきましょう。

また、補助金制度は、期間や予算が限定されています。実施タイミングにも留意して検討することが大切です。

 

住宅省エネ2024キャンペーン(国交省、経産省、環境省)

国交省、経産省、環境省で行っている省エネ住宅リフォームの補助金事業のひとつです。対象地域は全国。床暖房のリフォームで、一定の条件を満たすと補助を受けることができます。

キャンペーンは、対象となる施工方法や申請期間が設けられています。そのほか対象製品もあるため、申請についても床暖房のリフォーム業者に相談してみましょう。

住宅省エネ2024キャンペーン
https://jutaku-shoene2024.mlit.go.jp/

 

 

既存住宅断熱化支援事業(公益法人北海道環境財団)

公益法人北海道環境財団が公募する、既存住宅の断熱改修補助を目的とした支援事業です。全国どこからでも申請できますが、あらかじめ財団に登録されている製品を使用することが条件となっています。

補助金には床や窓・玄関の断熱を組み合わせた「トータル断熱」と窓と玄関の断熱リフォームの「居間だけ断熱」の2種類があります。床暖房のリフォームでは、トータル断熱を検討してみましょう。1住戸あたり上限額120万円の補助金が受け取れます。

既存住宅断熱化支援事業(公益法人北海道環境財団)
https://www.heco-hojo.jp/index.html

 

 

各自治体の補助金・助成金制度

各自治体でも、補助金や助成金の制度があります。

例えば東京都では「東京都既存住宅省エネ改修促進事業」で窓や壁、断熱設備の設置に関して、省エネ診断の上限額17万円、省エネ設計は18万円から36万円の上限額で補助金が受け取れます。

お住まいの自治体のHPや窓口などで、確認してみましょう。

東京都既存住宅省エネ改修促進事業
https://www.j-reform.com/reform-support/joho/detail/id=34130020

 

05 まとめ

「電気式」と「温水式」の二種類に分類される床暖房。様式はさまざまありますが、使用する部屋の面積や特徴、設置・ランニングの両コストを鑑みて、じっくり選んでみてください。

また、国や自治体の補助金制度を上手に活用して、床暖房のリフォームで快適な暮らしを手に入れてみてはいかがでしょうか。