お風呂のリフォームはいくらかかる?費用の内訳や期間、ポイントを解説

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Webライター

木内つばめ

主に「旅」と「暮らし」をテーマに執筆。世界中の旅先やホテルで見つけたアイデアを自分の暮らしに落とし込むことを楽しんでいます。最近では、自宅を観葉植物で満たすことにも夢中。みなさんがより豊かで心地よい生活を送れるようなヒントをお届けしたいと思います。

浴室の老朽化が目立ってきた、家族が安心して入浴できるようにしたいなどを理由に、お風呂のリフォームを検討している方も多いでしょう。水による腐食や劣化が進みやすい浴室は、耐用年数が15〜20年と言われています。リフォームで快適なお風呂へと変わるのは大きな楽しみですが、やはり費用や工事期間などが気になりますね。

今回はお風呂リフォームの進め方、費用相場や工事期間、さらに補助金ついてご紹介します。

 

 

01 お風呂の種類

ユニットバス

お風呂は大まかに「ユニットバス」と「在来工法」の2種類に分かれます。現在のお風呂がどちらに該当するか、そしてどのタイプにリフォームしたいのかによって、浴室リフォームの費用や工期が変化します。まずは両者の違いについて整理しておきましょう。

 

ユニットバス

ユニットバスは事前に工場でパーツを製作し、現場で組み立てるタイプ。マンションでよく使用されている浴室です。最近では高機能なものも増え、バリエーションが豊富です。

メリット
・費用を抑えやすい

・防水性、断熱性に優れている

・短い工期でリフォームできる

・手入れしやすい素材が多い

 

デメリット

・ある程度サイズが決まっている

・細やかなカスタマイズが難しい

 

在来工法

一方、在来工法とは昔ながらのオーダーメードのお風呂です。壁、床、バスタブを個別に選べたり、浴室の広さを変えられたりなど自由度の高さが特徴的です。

メリット
・素材、デザイン、レイアウトにこだわることができる

・広さのある浴室にすることも可能

 

デメリット

・ユニットバスに比べると、防水性・断熱性が劣る

・費用と工期がかかる

 

 

02 こんなサインが見られたらリフォームを検討

築年数がだいぶ経ち、費用も準備できたというタイミングで計画的にお風呂をリフォームするご家庭もあるでしょう。しかし、環境や使用頻度によっては劣化が進み、耐用年数よりも早く不具合が生じてしまうというケースもあります。突然、入浴できなくなるという状況を避けるためにも、浴室に以下のような症状があれば早めにリフォームを検討し始めましょう。

・タイルやコーキング材にヒビがある

・換気扇の音が大きくなってきた

・蛇口やシャワーに水漏れがある

・お風呂のドアがきちんと閉まらない

 

小さなヒビ、わずかな隙間であっても、そこから水や湿気が広がり、他の部分を腐食させるリスクがあります。腐食範囲が広がってしまうと修繕費用も高くなるので、以上のような症状が見つかった場合はリフォームを考えましょう。

また一般的にお風呂のリフォームは、洗面所などの水回りとセットで行った方がお得と言われています。トータル的に費用を抑えられるほか、1度にリフォームを済ませられるというのも、忙しい暮らしの中では都合がよいですね。水回りをリフォームするタイミングで、お風呂も合わせてリフォームするというのもいい機会です。

 

 

03 お風呂のリフォームを上手に行うポイント

電卓と家の模型

浴室のリフォームはやはりなかなかの費用がかかるものです。満足度の高いリフォームにするためにも、家族と話し合いながら、以下のような項目に着目して進めていきましょう。

お風呂のリフォームを行う目的を整理する

今回のリフォームの目的をしっかり整理しましょう。壊れた箇所だけ直したい、子どもが生まれるので忙しくても掃除がしやすい浴室にしたい、これから先のことを考えて安全面を重視したい、時間に余裕ができたので寛げるお風呂にしたい…など、リフォームをするきっかけや目的はご家庭によりさまざまですね。リフォームのテーマを明確にすることで、優先したい修繕が具体化でき、予算も立てやすくなります。

 

予算を決める

リフォームに出せる費用はいくらなのか、大体の予算を決めておきましょう。実際にショールームやカタログでたくさんの魅力的な機能を目にしてしまうと、あれもこれもと盛り込んでしまい、リフォーム費用が嵩んでしまいます。「この金額内で」としっかり定めておくことでリフォーム内容を絞ることができ、業者との話もスムーズに進められます。

 

複数の業者に見積もりを出してもらう

リフォームの目的、予算が決まったら、見積もりを出してもらいましょう。見積もりは比較するためにも数社にお願いするのがおすすめです。ただあまりにも多くの業者に算出してもらうと迷いも出てしまうので、2〜3社がベストです。

 

アフターサービス等も踏まえて、業者を決定する

一番安く見積もりを出していただいた業者に依頼したいのは当然ですが、他社の見積もりと僅差であれば、以下のことを含めて総合的に判断してみてください。

・対応がよいか

・希望している日程で工事できるか

・アフターサービスがあるか

特にアフターサービスは、今後の生活に大きく関わってくるものなので、有力な判断材料になります。そのアフターサービスの内容(定期点検の有無、保証期間、メンテナンスの迅速さなど)を明確に聞いて、信頼できる業者に決定しましょう。

 

実物を確認する

可能であれば、ショールームなどを訪れて実物を確認した方が安心です。子どもと一緒に入っても窮屈ではない浴槽のサイズか、高齢者にもやさしい感触の素材か、カタログで見た通りの色味かなど、実際に触れてみることで細やかな部分が見えてきます。

 

時期を考え、工事を実施する

リフォームの内容によっては工期がかかる場合があります。その間は残念ながら浴室を使うことができません。あまり汗のかかない時期にリフォームする、銭湯に通いやすい時期に工事するなど、自分たちにとって都合のよい期間に実施することも、リフォームを上手に行うためのポイントになります。

 

お風呂のリフォームにかかる費用相場と工事期間

お風呂のリフォームで気になるのは費用ですね。浴室全体をリフォームする場合もあれば、一部だけリフォームを行うという場合もあります。それぞれの費用相場と工事期間を見ていきましょう。

 

全体的なリフォーム費用・工事期間

浴室全体をリフォームする場合、既存の浴室、そして新しい浴室の種類(ユニットバス、在来工法)によって、費用と工事にかかる日数が左右します。

 

交換するお風呂の種類 費用の相場 工期の目安
ユニットバス→ユニットバス 60〜150万円 3〜5日
在来工法→ユニットバス 65〜200万円 4〜7日
在来工法→在来工法 50〜250万円 2週間〜1か月

 

費用・工期の両方が押さえられるのはユニットバスから新しいユニットバスへのリフォームです。既存の浴室が在来工法の場合は解体作業があるため、コストと時間がかかります。

 

またユニットバス、在来工法のいずれも費用相場の幅がたいへん大きいのがわかりますね。これは、選択できるユニットバスのグレードや仕様、床や壁の素材がそれだけ豊富だからです。

 

なお、一戸建ての浴室リフォームはマンションよりもおおよそ20万円くらい割高になると言われています。一戸建ては在来工法の浴室多く、さらに浴室の面積が広めであるというのが理由にあります。

 

部分的なリフォーム(追加オプション)費用・工事期間

不具合のある箇所だけをリフォームしたい、既存のお風呂に便利な機能をプラスしたい…といった部分的なリフォームを行う場合もあります。新築してそれほど年数が経っていない時などは、このようなリフォームだけでも十分でしょう。

 

リフォームの内容 費用の相場 工期の目安
手すりの設置 1〜5万円 1時間
浴室暖房乾燥機の設置 5〜30万円 1日
壁・天井・床の張り替え 10〜30万 1日
給湯器の交換 10〜40万 1日
浴室ドアの交換 5〜15万 1日
浴槽の交換 10〜50万 1日
鏡の交換 1〜5万 1時間
シャワー水栓の交換 2〜10万 1〜3時間

 

リフォーム箇所が複数ある場合は、新しいユニットバスへ入れ替える全体的なリフォームと費用を比べてみましょう。同料金くらいの見積もりであれば、全体的なリフォームをしてしまった方が節約できることもあります。

 

※リフォームの費用相場、工期期間はあくまでも目安です。

※ユニットバスの場合は浴室全体が1セットになっているため、部分的な改修が難しいこともあります。

 

 

04 お風呂のリフォームで使用できる補助制度

お風呂のリフォームにはいくつかの補助制度があるのをご存知ですか?バリアフリーや省エネを目的としたリフォームに対して、国や自治体から補助金や助成金が支払われる場合があります。こういった補助制度を積極的に活用することで費用を抑えることができます。

 

介護保険制度

要支援、要介護の認定を受けている家族がいる場合、一部の工事費が支払われることがあります。手すりの設置、段差の解消といったリフォームが対象となります。

介護保険制度を利用の際は、ケアマネージャーに相談し、理由書や申請書などの必要書類を作成します。申請が通った際は、所得に応じて工事費用の7~9割(上限20万円)が補助されます。

 

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業は、国土交通省が実施している補助金事業です。
省エネ化など住宅の性能を高めるリフォーム、三世代同居への改修工事などに対して支給されます。

ただし、浴室だけではなく住宅全体に手を入れるリフォームが対象となるので、浴室を含めた大規模なリフォームを行う際に利用可能です。

補助金を申請する際は、専門家による住宅診断(インスペクション)を受けることになります。予算の上限があるため、受付が終了となる場合もあるので注意しましょう。

参照:長期優良住宅化リフォーム推進事業(公式HP
https://www.kenken.go.jp/chouki_r/

地方自治体の補助金・助成金制度

自治体によっては、お風呂のリフォームに対して補助金制度を設けている場合があります。補助金額や対象となる要件は自治体ごとにさまざまです。リフォームをする際はお住まい自治体の公式HP等で確認しましょう。

05 まとめ

今は優れた機能を備えたユニットバスや浴室設備がたいへん豊富です。お風呂が壊れるまで大事に使うという考え方もありますが、今リフォームしたらどのような生活へと変わるのかを具体的に想像することも大切です。

保温力の高いバスタブを使用することで光熱費を節約できたり、浴室を暖められることでヒートショックのリスクを軽減させたりと、リフォームは生活や健康に対するメリットを早急にもたらしてくれます。また子どもと入浴するのも人生でわずかな期間です。その貴重な時間を快適なお風呂で楽しく過ごせたら素敵ですね。 

 浴室リフォームを迷われているようであれば、さまざまな観点でリフォームを検討してみましょう。