遮熱フッソ工法
屋根は外壁に比べ紫外線や雨風の影響をより直接的にうけるので劣化の速度も早いです。また、ダイレクトに太陽光があたるため屋根自体の温度も外壁に比べると高くなります。
「遮熱フッソ工法」は屋根の表面温度を下げる遮熱という性能が特徴です。屋根用高日射反射率塗料を使用しており、太陽光のなかでも一番熱に変換されやすい赤外線を反射して、屋根材の温度上昇を抑え、そして室内の温度上昇も抑制する働きがあります。
施工の主な流れは、仮設足場を設置後、洗浄を行い、下塗り、中塗り上塗りと進んでいきます。この遮熱工法は、下塗り材、中・上塗り材の双方に遮熱効果があることが大きなポイントです。赤外線を反射させる特殊な顔料を混ぜており、上塗り部分で赤外線を反射し、また上塗りでは反射しきれなかった赤外線を下塗りで反射させるWのブロック効果で高い遮熱効果を担保しています。
一般的な屋根塗装と遮熱塗装をした時の表面温度を比較すると、約14度の差があります。また、室内の温度変化は個人差もありますが約3度の変化があります。夏場、2階の部屋に入ったときの不快感が軽減されたり、使用するエアコンの設定を強から弱になったりと住んでいる方の快適さにもつながります。
遮熱フッソ工法の
塗料ラインナップ
遮熱フッソ工法 にて使用している塗料の一覧です。
我々は高品質の塗料を使用し、お客様のお住まいにあった塗装を心掛けております。
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強溶剤
グランルーフコートベース
遮熱スレート・金属用ベース(下塗材)2液変性エポキシ樹脂。
上塗りを透過した赤外線を反射します。 -
弱溶剤
グランルーフコート
遮熱フッソ保証年数: 7年フッソ樹脂タイプの耐候性に優れている。赤外線を効率よく反射します。
遮熱フッソ工法の
施工事例
三和ペイントにて手がけた 遮熱フッソ工法 施工の事例です。
お客様一組一組に真摯に向き合い、お住まいをより長く、より美しく維持できるよう丁寧に施工させていただきました。
遮熱フッソ工法の
ポイント
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01塗装を長持ちさせる丁寧な洗浄
洗浄作業は屋根に付いた細かいゴミや埃、コケや藻などを洗い流す工程です。
この洗浄作業を怠ると下塗をした際に、屋根材と下塗材との付着性が不十分で、数年も経過しないうちに塗膜のめくれや膨れという施工不良につながる可能性があります。屋根塗装の品質を担保するために重要な工程の1つになります。日当たりがいい南面は特に、チョーキング(触ると手に粉がつく現象)がおこり劣化した旧塗膜を綺麗に洗い流す必要があります。反対に北面や、風通しが悪い場所などでは、コケや藻が発生しているためこれらを綺麗に洗い流す事が必要です。
また、屋根の洗浄は、洗浄機の先端と屋根の面を垂直にし一定の圧をかけながら洗浄作業を行うのがポイントです。洗浄は外壁と同様上から下にかけて順番に、綺麗に洗い流していきます。また屋根の先端の部分にはコケや藻が付着している事も多いので注意して洗浄を行います。
そして、モニエル瓦やセメント瓦など特殊な瓦で汚れがひどく付着している場合は、トルネードノズルを使用し洗浄を行います。これは洗浄機の先端が回転するようになっており、一定の水圧が回転しながら発射されるので、落ちにくい頑固な汚れを落とすのに最適な方法です。
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02小さな傷みもしっかり下地補修
下地補修の作業は、屋根の仕上がりを決めると言って過言ではないくらい重要な工程です。下地補修と一言で言っても建材や傷み具合により様々な補修の方法があります。三和ペイントが手掛けさせていただく施工現場でも多くあるのが亀裂の補修です。
コロニアル(カラーベスト)と呼ばれる瓦は、防水機能が低下すると雨水を吸い晴れた日に乾いてを繰り返す脆くなると亀裂が入ってきます。これを放置して下塗作業を行うと、近い将来瓦が一部かけて落ちたりとせっかく塗装を行ったのにまた補修をしなくてはなりません。亀裂の大きさにもよりますが細く小さな亀裂が入っている場合であればコーキングという材料をうち補修を行います。そして、大きな亀裂で範囲も広いようであればその部分は瓦の差し替えを行います。
次に、金属屋根の補修についてです。こちらは金属特有のサビが進行し、塗膜がめくれていたり、赤さびが広範囲に出ている場合があります。この状態で下塗を行っても、付着性が担保されず塗膜のめくれの原因に繋がります。この場合は、カップワイヤーホールなどの道具を使用しケレン作業を行い錆びを取り除いていきます。
そして、変換材を塗布して赤さびから黒錆にして下地補修を行います。建材や、傷みにより補修の方法は様々ありますが、適切な処理をすることで塗装の品質担保を行っています。
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03お住まいの状態に適した下塗り材の選定
屋根の下塗の工程は、上塗まで終わり仕上がった時の艶や見栄えを左右する大事な工程の1つです。
屋根は一番紫外線や雨風の影響をうけるため傷みが激しい場所になります。そこで、建材や方角によって傷み具合に差がでます。傷みが激しいところは、下塗材を塗布した時に建材の吸い込みが激しいため、この吸い込みが収まるまで下塗りを行う必要があります。ここで、吸い込みを止めておかないと、中塗・上塗を行った際にこの工程でも建材が塗料を吸い込み仕上がりがムラっぽくなってしまったり、十分に艶が出なかったりします。また、仕上がりだけでなく数年後に激しい色褪せなど施工不良にも繋がります。
また、三和ペイントの施工で使用している通常の下塗には「再生強化」という特徴があります。時間の経過とともに建材が劣化し、表面には目に見えないほどの亀裂が無数に入っています。その細かな亀裂に下塗材が浸透することで、亀裂の隙間をうめ、屋根材の表面をできるだけフラットな状態に再生強化します。
また、遮熱の塗料に関しては、下塗材にも遮熱効果を持たせています。この性能があることで、中・上塗の層で反射しきれなかった赤外線を下塗の層で反射するという、「W遮熱効果」が期待できます。屋根の建材と、お客様のご要望にあった下塗材を使用し施工することで、長期の安心をご提供しています。