外壁を長持ちさせるために劣化状態を調査する定期点検やメンテナンスは非常に重要です。
今回は戸建て住宅オーナー様に向けて大切なお住まいを長期的に綺麗に保つための方法を一緒に学んでいきましょう。
01 定期点検・メンテナンスの重要性
外壁はいつも紫外線、雨、風など外気にさらされているため、時間が経てば経つほど塗膜が劣化していきます。
この劣化が進行すると防水効果が低下し、ひび割れ・剥がれといった傷みが発生します。外側に加えて内部構造にまで影響がでてくる可能性があります。
こうした事象は、定期点検を行うことで、施工不良や経年劣化による問題を早期に発見し、適切な補修を行うことができます。
定期点検を行わない場合、外壁の劣化が進行し、後々高額な補修費用がかかる可能性があります。
多くの優良業者は、塗装リフォーム工事完了後、1年・3年・5年などの間隔で定期点検を行ってくれますので、業者に依頼することをおすすめします。
定期点検が重要な主な理由
- 劣化の早期発見
定期点検を行うことで、外壁のひび割れや塗装の剥がれなどの劣化症状を早期に発見できます。これにより、修繕費用を抑えることができます。
- 防水機能の維持
外壁塗装には防水性を持たせるための塗料が使われますが、長期間使用していると防水機能が低下することがあります。定期点検を行うことで、塗膜の剥がれやひび割れを早期に修繕し、建物内部への水分浸入を防ぐことができます。
- 施工不良の早期発見
外壁塗装の施工不良は、業者がしっかりと工事をしていたとしても、半年から3年ほど経ってから発覚することもあります。
定期点検を行うことで、施工不良が発生していた場合でも早期に発見し、適切な補修を行うことができます。 - 外壁の美観維持
定期点検を行うことで、外壁の色あせやチョーキング現象(塗膜が粉状になる現象)などの劣化を早期に発見し、適切なタイミングで再塗装を検討することができます。これにより、外壁の美観を長期間にわたり維持することができます。
02 定期点検を怠ってしまったら
外壁塗装のメンテナンスや定期点検をすること自体知らなかったや、うっかり忘れてしまった、しばらく放置してしまった、という場合どうなるのでしょうか。
残念ながら、大切なお住まいにおいて深刻なリスクが発生する可能性が高まります。
下記にいくつかの事例をあげます。
- 劣化の進行
外壁のひび割れや塗膜の剥がれなどが進行し、建物全体の劣化が加速します。これにより、外壁の防水機能が低下し、雨水が浸入しやすくなります。
- 雨漏りのリスク
塗膜が劣化すると防水機能が低下することにより、雨水が外壁を通じて建物内部に浸水し、雨漏りが発生する可能性が高まります。これにより、内部の構造材が腐食し、建物の耐久性が低下します。
- シロアリ被害
雨漏りによる湿気が進行すると、シロアリの発生リスクが高まります。シロアリは木材を食害し、建物の構造部分に深刻な被害を与えることがあります。
- 修理費用の増加
劣化が進行すると、小さな修理で済むはずだった問題が大規模な修理を必要とするようになり、修理費用が高額になります。定期点検を行うことで、早期に問題を発見し、費用を抑えることができます。
- 美観の低下
外壁の色あせや汚れ、ひび割れが進行すると、建物の美観が損なわれます。これにより、建物の価値も下がる可能性があります。
03 劣化のサイン
では点検やメンテナンスが必要となりそうな外壁の劣化を判断するためのポイントはどのような傷みや症状があるでしょうか。
以下によくある劣化症状とそのチェック方法をまとめました。
- 変色や色褪せ
塗装が色褪せたり変色したりしている場合、塗膜の劣化が進んでいる証拠です。特に色の不均一性が見られる場合は、早めに対処する必要があります。
- チョーキング現象
塗膜の表面が粉を吹いたようになっている(外壁を手で触ったときに白い粉がつく)状態を指します。これは塗膜の劣化が進んでいる証拠で、再塗装のタイミングと考えて良いでしょう。
- クラック(ひび割れ)
外壁にクラック(ひび割れ)が発生している場合、それが表面的なものか、構造に影響を与えるものかを正しく判断し、必要に応じて補修を行います。
- 塗装の剥がれ
塗装が浮いていたり、剥がれている場合、防水性が損なわれているため、速やかな対応が求められます。
- コーキングの劣化
外壁の継ぎ目や窓枠周りのゴム素材がひび割れたり、剥がれている状態です。
- 鉄部のサビ
外壁に使用されている鉄部材のサビは、塗装の劣化を示す兆候です。これを放置すると、鉄部の損傷が進行し、建物の安全性に影響を及ぼす可能性があります。
- カビ・コケ・藻の発生
外壁にカビやコケ、藻が生えているのが見受けられる場合は、早めに対処することが重要です。何か気になる点があれば、専門業者に相談することをおすすめします。
04 具体的な定期点検の流れ
外壁の劣化状態に関わらず、点検を依頼する場合はどのような手順になるのでしょうか。
業者によって多少異なることがありますが、一般的には以下のような手順で行われます。
- 事前連絡と日程調整
以前に外壁塗装を頼んだことがある方は業者が点検のアフターフォローサービスを提供していれば、点検の時期が近づいたことを知らせる連絡があり、点検の日程を調整します。
初めて点検を行う方は、ホームページ等で業者を探して問い合わせを行ってください。
多くの場合、電話やメール、ハガキで連絡が来ます。 - 点検当日
点検当日は、業者が指定された時間に訪問します。
点検は通常30分から1時間程度で行われます。
立ち会いが必要な場合もありますが、不在時でも点検を行うことが可能です。 - 外壁の目視点検
業者が外壁の状態を目視で確認します。
具体的には、ひび割れや塗膜の剥がれ、チョーキング現象(塗膜が粉状になる現象)などをチェックします。 - コーキング部の確認
コーキング(シーリング)部分の劣化やひび割れを確認します。
コーキングは壁材の隙間をつなげ防水性を保つために重要な部分です。 - 付帯部の確認
雨樋や破風、雨戸などの付帯部も点検します。
これらの部分も劣化が進むと建物全体に影響を及ぼすことがあります。 - 屋根の確認
屋根の状態も確認します。特に、瓦のズレや割れ、塗膜の劣化などをチェックします。
- 点検結果の報告
点検が終了したら、業者から点検結果の報告があります。問題が発見された場合は、補修の提案や見積もりが行われます。
05 定期点検ではどんなことをする?
外壁塗装の定期点検では、建物の外壁や付帯部の状態を詳細に確認します。
これは劣化や不具合を早期に発見することが目的です。
以下に一般的な点検・チェック内容を説明します。
- 外壁の確認
ひび割れ: 外壁にひび割れがないか
塗膜の剥がれ::塗膜が剥がれていないか
チョーキング現象: 塗膜が粉状になっていないか - コーキング部の確認
劣化:コーキング(シーリング)部分の劣化やひび割れがあるか
防水性:コーキングの防水性が維持されているか - 付帯部の確認
雨樋:雨樋の変形やズレ、受け金具の固定状態に問題はないか
破風・雨戸:破風や雨戸の状態、取り付け状態に問題はないか - 屋根の確認
瓦のズレや割れ:屋根材のズレや割れの有無
塗膜の劣化:屋根の塗膜が劣化しているか - その他の確認事項
排水:バルコニーやポーチの排水状態
防水・漏水:防水性の確認と漏水の有無
上記に記載していることはもちろん、より詳細にかつ広範囲の点検を実施しています。
外壁の状態が少しでも気になる方は、無料点検をご利用ください。無料点検
06 点検結果の報告内容とは
定期点検を行った結果、どういった状態だったのかを把握するために、業者からの報告内容を理解することはとても重要です。
では、その報告内容には何が書かれているのでしょうか。以下に一例を説明します。
- 外壁の状態
- ひび割れの有無、その位置と大きさについて
- 塗膜の剝がれの有無、その位置と大きさについて
- チョーキング現象が起きているかどうか
- コーキング部の状態
- コーキング(シーリング)部分の劣化やひび割れがあるかどうか
- コーキングの防水性が維持されているか
- 付帯部の状態
- 雨樋の変形やズレ、受け金具の固定状態は問題ないか
- 破風や雨戸の状態、取り付けの確認
- 屋根の状態
- 屋根材のズレや割れがないか
- 屋根の塗膜が劣化しているか
- その他の確認事項
- バルコニーやポーチの排水状態は問題ないか
- 防水性の確認と漏水がないかどうか
そして補修が必要な箇所がある場合、その内容と費用の見積もりを提示する、という具合です。
07 点検が終わったら
業者が点検を完了した後は、何をすればいいのでしょうか。
何も問題がなければ点検のみで完了、となりますが、補修が必要な場合は点検結果をもとに適切な対応を行うことが重要です。
以下に具体的な確認方法や対応手順を説明します。
- 報告内容の確認
点検結果の報告書を詳細に確認し、外壁の状態や劣化箇所を把握します。写真付きの報告書がある場合は、そちらとあわせて確認します。
- 補修の優先順位を決定
劣化が進んでいる箇所や防水性が低下している部分を優先的に補修する必要があります。
特に、ひび割れや塗膜の剥がれがある場合は早急に対応することが重要です。 - 業者に相談
点検結果をもとに、業者に補修の相談をします。点検を依頼した業者にそのまま頼むことが多いですが、他の業者に依頼することももちろん可能です。
業者から具体的な補修方法や費用の見積もりを受け取り、必要な補修を計画します。 - 補修作業の実施
業者と補修のスケジュールを調整し、補修作業を実施します。
補修作業には、ひび割れの修復、塗膜の再塗装、コーキングの補修などが含まれます。 - 定期的なメンテナンス
補修後も定期的な点検を続けることで、外壁の良い状態を維持し、劣化を防ぐことができます。劣化が目立つ前に定期的な点検を実施することが望ましいです。
08 定期点検を行うサイクル
外壁塗装の定期点検の頻度は、建物の状況や使用した塗料の種類によって異なりますが、一般的には以下のような頻度で行うことが推奨されています。
施工後1年目
外壁塗装後の最初の1年目に点検を行うことで、施工不良や初期の劣化を早期に発見できます。
施工後3年目
3年目の点検では、塗膜の状態やコーキングの劣化などを確認します。特に、塗膜の剥がれやひび割れなどが発生していないかをチェックします。
施工後5年目
5年目の点検では、外壁全体の状態を詳細に確認し、必要に応じて補修を行います。塗料の種類によっては、この時期に再塗装を検討することもあります。
09 点検から塗り替えを長持ちさせるために
外壁塗装の耐久性を延ばすためには、いくつかの重要なポイントがあります。
以下に具体的な方法を紹介します。
- 適切な塗料の選定
耐久性の高い塗料を選ぶことが重要です。
例えば、フッ素塗料や無機塗料は耐候性が高く、長期間にわたり外壁を保護します。三和ペイントでは、お住まいで使用されている外壁材や屋根材、劣化状態から適切な塗料選びや必要な補修工事をしっかり見極められる専門の知識豊富なスタッフがしっかりと丁寧にご提案いたします。 - 丁寧な下地処理
塗装前の下地処理がしっかり行われていることが重要です。
高圧洗浄で汚れを落とし、ひび割れやカビを補修することで、塗料の密着性を高めます。 - プロの専門業者による施工
経験豊富な専門業者による施工は、塗装の品質と耐久性を保証します。
適切な塗装技術を用いることで、塗膜の寿命を延ばすことができます。三和ペイントでは高い基準で設けられた教育制度を実施しており、その技術と知識の習得をクリアした職人が施工を担当しています。 - 定期的なメンテナンス
定期的な点検とメンテナンスを行うことで、外壁の劣化を早期に発見し、適切な補修を行うことができます。これにより、外壁の耐久性を維持できます。
- 適切な塗装時期の選定
塗装を行う時期も重要です。一般的に塗装は年中可能ですが、その中でも春や秋の気候が安定している時期に塗装を行うことで、塗料が適切に乾燥し、耐久性が向上します。
10 点検を依頼すべき優良業者の見極め方
外壁の点検を行ってくれる優良業者を見極めるためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。以下の方法を参考にしてください。
- 資格の確認
一級塗装技能士や外装劣化診断士などの資格を持っている業者は信頼性が高いです。
- 見積書の内容
詳細な見積書を作成してくれる業者は、施工内容や費用について透明性があり、安心できます。さらに、不明点や疑問点について明確かつ丁寧に回答してくれる担当の方がいれば、なおいいでしょう。
- 施工実績
創業年数や年間の施工数が多い業者は、豊富な経験と技術力を持っていることが期待できます。
- 定期点検の提供
工事後も定期的に点検を行ってくれる業者や保証期間が明示されている業者がおすすめです。長期的なアフターフォローを行える体制が整っていれば、施工品質やサービスに強みを持っていると考えられます。
- 訪問販売の注意
訪問販売で強引に「無料点検」を勧める業者には注意が必要です。急かしたり煽る業者は避けるべきです。
大切なお住まいをしっかり守るために必要な考え方や手段、選択方法を学んできました。
三和ペイントでは知識と経験豊富なスタッフが丁寧にしっかりとサポートさせていただきます。
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