01 外壁の塗り替え時期の目安
外壁の塗り替え時期として一般的に10年~15年といわれています。
ただし、この年数は使用している外壁の素材や立地(環境)、外壁塗装のこれまでの施工回数(新築から初めての塗り替えか、2回目以降の塗り替えか)によって変動します。
外壁の美観性や機能性を維持するためには、年数にとらわれず、傷みが出る前に専門家による点検やメンテナンスを行うことが重要です。
02 外壁の塗り替えのサイン
前項で外壁塗装のタイミングとして年数に関係なく、傷みが出る前のメンテナンスが重要と記載しましたが、それではどういった「傷み」に気を付ければいいのでしょうか。
外壁の状態を確認するポイントは主に以下5点になります。
- チョーキング現象外壁を触ると手に白い粉がつくことがあります。これはチョーキング現象というもので、表面の塗膜が劣化しているサインです。
- 色あせや汚れ外壁の色が薄くなっている、または汚れが目立つ場合は、塗料の機能が低下し劣化が進んでいる可能性があります。
- 苔やカビの発生外壁に苔やカビが生えている場合、湿気がたまりやすい環境か、塗料の防水性能が低下していることが考えられます。
【外壁の塗膜とは】
建物の外壁に塗布される保護層のこと。外壁を雨風や紫外線などの自然環境から守る役割があります。また、美観を保つための装飾的な役割も担っています。
- 塗膜の剥がれやひび割れ塗膜が剥がれている、ひび割れが見られる場合は、隙間から雨水などが入り込み、そのままにしておくと建物の躯体にまで浸透し、修繕費用がかかるケースもあるため早めの点検とメンテナンスが必要です。
- 鉄部のサビ鉄部にサビが見られる場合は、塗装の防錆効果が失われている可能性があります。
このような症状や状態になっている場合、早めに塗装専門業者に連絡をして点検することをお勧めいたします。
03 季節ごとのメリット・デメリット
外壁の塗り替えタイミング・傾向についてある程度概要が分かったかと思います。
それではいつ頃に外壁塗装を行うのがよいのでしょうか。
適切な塗装シーズンとしてあげられるのは、春(3月~6月)と秋(9月~11月)です。
理由としては、気温と湿度が安定しており、塗料が乾きやすく施工のスケジュールも予定通りに進行しやすいためです。
ただし、適切な塗装シーズンといえでもメリット・デメリットがありますので、続いて季節ごとのメリット・デメリットをご紹介いたします。
春(3月~6月)
メリット
- 気温と湿度が安定気温が適度で湿度が低いと、塗料が乾きやすく、仕上がりが良くなります。
- 施工スケジュールが立てやすい天候が比較的安定しているため、雨の日が少なく工期が予定通りに進みやすいです。
- 快適な作業環境塗装職人さんにとっても作業しやすい気候なので、作業効率が上がります。
デメリット
- 地域による寒暖差寒冷地では12月から3月上旬まで雪が残っている場合は塗装が難しいため、春先を待ってから着工する場合もあります。
また梅雨がある地域では、初夏から天候が崩れやすいため、通常2~3週間程度の工期に影響を及ぼす可能性があります。 - 予約の取りにくさ春は外壁塗装の人気シーズンですので、ご希望通りの工期の予約が取りにくくなることがあります。
そのため希望の業者の予定が埋まっていることもあるので、早め(遅くとも希望時期の2~3か月前)に相談の連絡をとるようにしましょう。 - 花粉の影響花粉が多い時期でもあるため、塗装面に花粉が付着するリスクがあります。
塗料の品質に影響はありませんが、気になる方は花粉の多い季節を避けて施工することをおすすめいたします。
夏(7~8月)
メリット
- 塗料の乾燥が早い高温で湿度が低い日が多いため、塗料が早く乾き、工期が短縮されることがあります。
- 日照時間が長い日が長いため、作業時間を長く確保でき、効率的に作業を進められます。
- 梅雨の影響が少ない梅雨が終わった後の夏は、比較的安定した天候が続くため、工期が予定通りに進みやすいです。
デメリット
- 高温による作業の難しさ昨今では特に日本全国的に気温が高くなっています。
気温が高すぎると、塗料が乾きすぎてしまい、仕上がりにムラが出ることがあります。
また、職人さんにとっても過酷な作業環境となります。 - 豪雨・台風の影響線状降水帯の発生などによる突発的な豪雨に加え、夏の終わりから秋にかけては台風シーズンとなるため、天候の急変により工期が延びる可能性があります。
- 塗料の劣化高温で塗料が劣化しやすくなります。そのため適切な塗料選びが重要になります。
秋(9~11月)
メリット
- 気温と湿度が安定春同様、秋も気温が適度で湿度も低いため、塗料が乾きやすく、仕上がりが良くなります。
- 天候が安定台風シーズンが過ぎると、比較的安定した天候が続くため、工期が予定通りに進みやすいです。
- 快適な作業環境作業しやすい気候なので、作業効率が上がります。
デメリット
- 台風の影響秋の初めは台風シーズンのため、天候の急変により工期が延びる可能性があります。
- 予約が取りにくい秋も外壁塗装の人気シーズンなので、業者の予約が取りにくくなることがあります。
- 日照時間が短くなる秋が深まると日照時間が短くなり、作業時間が制限されることがあります。
冬(12~2月)
メリット
- 業者の予約が取りやすい塗装自体は通年で施工可能ですが、冬は外壁塗装を検討される方が比較的少ないため業者の予約が比較的取りやすく、スケジュール調整がしやすいです。
- 割引やキャンペーンこの時期は業者が割引やキャンペーンを実施していることが多く、コストを抑えられる可能性があります。
- 湿度が低い冬は湿度が低いため、塗料が乾きやすく、仕上がりが良くなることがあります。
デメリット
- 低温による乾燥の遅れ気温が低いと塗料の乾燥が遅くなり、工期が延びる可能性があります。
また、塗料が適切に乾かないと仕上がりに影響が出ることがあります。 - 作業環境の厳しさ寒さが厳しいため、職人さんにとって過酷な作業環境となり、作業効率が低下することがあります。
寒冷地、特に北海道や東北・北陸などの積雪地域は工事自体が難しい、ということがあります。
その場合は点検のみ行い、工事は春以降といった流れになります。 - 天候の変動冬は天候が不安定で、雪や雨が降ることがあるため、工期が延びるリスクがあります。
なお外壁塗装を業者に相談するタイミングとしては、施工を希望する時期の2〜3ヶ月前が理想的です。
- 業者のスケジュール調整がしやすい人気のある業者は予約が埋まりやすいので、早めに依頼することで希望の時期に施工してもらいやすくなります。
- 見積もりをじっくり比較できる複数の業者から見積もりを取り、比較検討する時間が確保できます。
- 準備期間を確保できる施工前に必要な準備(例えば、周囲の片付けや近隣への挨拶など)を余裕を持って行えます。
春や秋といったベストシーズンに工事を行いたい場合は、もう少し早く(3か月以上前に)相談しても問題ないでしょう。
04 ベストシーズンを逃してしまった場合
業者の予約がとれなかった、ベストシーズンに気付かず予約をしてしまった、という場合でも外壁塗装自体は可能です。
適切な塗料の選択
季節に応じた塗料を選ぶことで、仕上がりを良くすることができます。
例えば、冬場には低温でも乾燥しやすい塗料を使用するなど、塗料の特性を活かすことが重要です。
天候の確認
施工前に天気予報を確認し、できるだけ安定した天候が続く期間を選びましょう。
特に雨や雪が予想される日は避けるようにします。
雨天や積雪・猛暑日といった気候の場合、塗装自体が難しいのですが、それ以外の天候だと工事を進めることが可能です。
専門業者に相談
経験豊富な専門業者に相談することで、季節に応じた最適な施工方法やスケジュールを提案してもらえます。
プロのアドバイスを受けることで、リスクを最小限に抑えることができます。
応急処置
もし外壁の劣化が進んでいる場合は、応急処置として部分的な補修を行い、後日改めて本格的な塗装を行うことも検討できます。
05 塗り替えサイクルを長くする方法
外壁塗装は目安として数年~十数年に一回行うことが多いため、複数回の塗り替えタイミングがあります。この塗り替えのタイミング・サイクルを少しでもコスパ良く長くしたい場合、以下のポイントが重要になります。
高品質な塗料を選ぶ
耐久性の高い塗料を選ぶことで、塗り替えの頻度を減らすことができます。例えば、フッ素塗料や無機塗料は耐用年数が長く、紫外線や雨風に強いです。
こうした塗料は単価が高くなるため、一回の費用は安くないかもしれませんが、中長期的にみるとコストを抑えることにつながりやすいです。
適切な施工を行う
施工の質も塗装の寿命に大きく影響します。信頼できる業者に依頼し、下地処理や塗布回数など、適切な施工を行ってもらうことが重要です。
見積もりを取った場合、単に額面の比較や口コミだけで判断するのではなく、塗装工事や見積に関する説明の丁寧さや誠実さなど安心できる業者を選ぶことをお勧めします。
定期的なメンテナンス
定期的に外壁を点検し、汚れやひび割れを早期に発見して対処することで、塗装の寿命を延ばすことができます。高圧洗浄や目地部分のシーリングのメンテナンスも効果的です。
セルフクリーニング機能のある塗料を使用
光触媒塗料など、セルフクリーニング機能を持つ塗料を使用することで、汚れが付きにくくなり、外壁の美観を長期間保つことができます。
適切な色を選ぶ
紫外線による劣化を防ぐために、耐候性の高い色を選ぶことも重要です。濃い色よりも淡い色の方が劣化しにくい傾向があります。
06 信頼できる塗り替え業者をさがす
これまで外壁の塗り替えにおすすめの時期や注意するポイントをあげてきました。
ここでは信頼できる業者を探すにはどうしたらいいかをご紹介します。
- 施工実績を確認する過去の施工実績を確認することが重要です。
ホームページ等で実際の施工例をチェックし、信頼性を判断しましょう - 資格や許可証の有無を確認する一級塗装士や二級塗装士などの資格を持っているか、または適切な許可証を持っているかを確認することも大切です。
企業によってはホームページ等で資格の有無を掲載している場合もありますが、相談する際に直接質問しても問題ないでしょう。 - 工事内容だけでなくアフターサービスや保証内容をチェックするどういった工事をするのか、塗料はどういった製品を使うのかのチェックはきちんと行うべきですが、施工後のアフターサービスや保証内容が充実しているかどうかも確認しましょう。
これにより、万が一のトラブルにも安心して対応できます。 - 複数の見積もりを取る複数の業者から見積もりを取り、価格やサービス内容を比較しましょう。これにより、相場を把握し、適正価格での施工が期待できます。
三和ペイント株式会社の実績
当サイトの運営元である三和ペイント株式会社について少しご紹介いたします。
塗装業者をお探しの方、ぜひ参考にしてみてください。
施工実績
年間3,300棟以上の実績を誇る、三和ペイントの施工実績は最寄り支店の実績確認やカラーなどで検索が可能です。
理想に近い仕上がりのお住まいから塗装リフォームのご参考にしていただければと思います。
塗料の特徴
外壁・屋根の塗り替えサイクルは一般的に10~15年に1回とされています。
三和ペイントでは一般的な塗料の特徴をはじめ、お客様のお住まい状況から適した塗料選びのアドバイスや無料相談までさせていただいております。
塗料のことについて詳しく知りたい方は下記もご覧ください。