外壁塗装の現地調査・見積もりは費用がかかる?
正しいやり方と注意点とは

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住宅リフォームライター

永沢リョウ

後悔しない外装リフォームの方法を多くの方に知ってもらうため、ライターとして活動中。外壁塗装や屋根工事を中心に、これまで集めた現場の声や施工主の声をもとに執筆を行う。

外壁塗装リフォームを考えたとき、「どれくらい費用がかかるのか?」といった疑問を持つ方が多いのではないでしょうか。
外壁塗装リフォームの費用は、お住まいの大きさや塗装の種類、劣化状況によって異なります。
そのため、実際に家の状態を調査し、適切な見積もりを取ることが大切です。
しかし、調査・見積もりにはお金がかかるのか、どういった点に注意すればよいのか分からないことも多いと思います。

そこで今回は、初めて外壁塗装リフォームを依頼する方向けに、現地調査・見積もりの正しいやり方と注意点を詳しく解説します。
リフォームを成功させるためにも、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

 

01 外壁塗装リフォームの現地調査・見積もりはいくら?

外壁塗装の見積書

外壁塗装などの外装リフォームは建物1棟1棟の症状、面積、使用素材が異なるので現地調査・お見積もりは無料で行われるのが一般的です。
ただし、全ての業者が無料とは限らないのでHPや電話などで費用がかかるかどうか、確認しておくと安心です。
これから見積もりを依頼しようとしている方は費用についてしっかりと把握しておきましょう。

 

どうして無料で見積もりができるの?

「タダより高いものはない」という言葉があるように、無料と言うとちょっと不安になりませんか?
なぜ外壁塗装の調査・見積もりは無料なのかと言うと理由はたくさん考えられますが、1つは「最初にお金がかからないことで敷居を下げてお客様を呼び込んでいる」ということです。
外壁塗装について詳しい方というのは、そういらっしゃいません。
そのため、「まずは無料で気軽に」と相談してもらうことで敷居を下げるために現地調査と見積もりを無料にしている業者が多いんです。

また、現地調査をした結果、外壁塗装はまだ必要ない場合もあります。
工事する必要ないということで安心できるかもしれませんが、工事をしないのに調査にお金がかかっては勿体ないですよね。
誰でも無駄な費用はかけたくないものですし、工事が必要かどうかはプロが見ないと分からないのでほとんどの業者が無料で行っています。

 

どんなケースで現地調査は有料になるのか?費用相場も紹介

中には外壁塗装の現地調査に費用がかかる場合があります。
ほとんどの業者は無料ですが、中には診断内容によって有料になるケースもあるのでご注意ください。

例えば、赤外線調査、ロープ打診調査、足場打診調査など、調査内容によって費用がかかるケースがあります。また、ドローンを使用する調査も最近では一般的になってきました。費用相場は以下の通りです。

・赤外線調査: 約120~350円/㎡

・ロープ打診調査: 約240~450円/㎡

・足場打診調査: 約250~450円/㎡

・ドローン調査: 約200~450円/㎡

中には上記の内容でも無料で行う業者や、有料でも契約された場合はかかった調査費用を無料にするという業者も。
特に高所での調査や雨漏り調査の場合にどのような方法でお住まいを見るのか、費用はいくらかかるか確認しましょう。

 

02 外壁塗装における正しい現地調査のやり方とは

外壁のチェックをする作業員

業者の中には工事を雑に行ったり、工程を省くような手抜き業者も存在します。
調査をお願いした業者が手抜き業者かそうではないかは、現地調査の段階から分かるものです。

ここでは正しい現地調査のやり方を紹介します。
「調査してもらったけど、もっと適当だったな」と思った場合、他の業者に改めて調査を依頼することをおすすめします。

 

外壁や付帯部、屋根の劣化症状を隅々まで確認する

外壁は劣化するとさまざまな症状が現れます。
例えば汚れの付着、ひび割れ、色褪せ、カビ・コケの繁殖、チョーキング現象※などです。

※ポイント!チョーキング現象・・・塗装で保護されている外壁などを触った際、手にチョークの粉のようなものが付く現象。塗装の劣化を表すサインの1つ。

また、「外壁塗装の調査」を依頼しても、優良業者なら外壁だけでなく付帯部や屋根も見てくれるでしょう。
外壁塗装はお住まいを保護することが目的の工事です。外壁だけ丈夫に塗装しても屋根のひび割れを放置しては雨漏りが起こってしまう恐れがありますし、付帯部がサビている場合は腐食が早まってしまいます。

建物を隅々まで見て、総合的に判断してもらえると安心です。

 

外壁塗装は雨漏りと関係が?!外壁塗装と雨漏りの関係について詳しく解説

 

外壁材の種類を確認して適切な塗料や施工内容を提案

外壁にはモルタル外壁(セメントと砂を混ぜて作られた外壁材)、サイディング外壁(板状のサイディングボードを張り付けた外壁)など、さまざまな素材があります。
外壁塗装では素材によって適する塗料が異なるので、必ず確認は必要です。
例えば、サビないモルタル外壁に防サビ効果を持つ塗料を塗っても意味がありません。

また、サイディング外壁なら浮きや反りが発生しやすい、モルタル外壁ならひび割れが起こりやすいなど、素材によって起こりやすい症状が異なります。
素材を調べておけば、特徴に合わせた対策を提案してくれるでしょう。

 

開口部を除いた塗装面積の実測

塗装面積は建物を建てたときの図面から算出、または計測器を使って実測します。
その際、塗装をしない開口部(窓、原寸など)は外壁塗装の対象外なので塗装面積から除きます。

「同じ家なのに業者によって塗装面積が違う」という場合がありますが、これは開口部を除いているか、除いていないかで違うケースがほとんどです。

 

03 外壁塗装のNG見積もりとは?3つの注意点を解説

 

外壁塗装の現地調査が終われば、その結果をもとに業者が見積書を作成してくれます。
ただ、見積書を提出されても、「何かごまかされていないか」「これが適切なのか」、分からないと不安に感じますよね。

ここでは見積書の善し悪しを判断できるよう、1つずつ分かりやすく解説します。
大切なお住まいのために、見積書から優良業者かどうか判断しましょう。

 

①塗り替えの工程は?見積もり書に記載されているべき項目とは

外壁塗装はただ古い外壁に新しい塗料を塗るだけの工事ではありません。
建物によって流れは細かく異なりますが、最低限、以下の工程は行います。

 

塗り替えの工程

1.仮設足場(建物の周りに足場を組んで安定した作業場を作る)

2.高圧洗浄(外壁に付着した汚れやカビなどを洗い流す)

3.養生(窓やドアなど塗装しない場所をビニールシートなどで保護する)

4.下地処理(ひび割れなど傷んだ箇所を補修する)

5.下塗り(外壁材と仕上げ材を密着させる接着剤となる塗装)

6.上塗り1回目、上塗り2回目(仕上げ材を2回に分けて塗装する)

 

少なくとも上記の工程が見積書に全て記載されているか確認しましょう。
必要項目が入っていない場合は手抜き工事や、後から追加費用がかかる可能性がありますのでご注意ください。

 

②使用する塗料名が記載されているか

外壁塗装に使用する塗料には種類があり、それぞれ寿命や価格が異なります。
寿命が短いアクリル塗料と、長いフッ素塗料の費用相場を比べてみましょう。

塗料の種類 耐用年数 費用相場 特徴
ウレタン塗料 約7~10年 約1,800円~2,500円/㎡ 木材、金属など塗る場所を選ばない万能塗料だが、寿命は短い。
シリコン塗料 約10~13年 約2,500円~3,500円/㎡ 外壁塗装に使用されている一般的な塗料。数多くの製品が存在するので選択肢が多い。
ラジカル塗料 約12~15年 約3,000円~4,000円/㎡ シリコン塗料より寿命が長く、費用対効果が高い。
フッ素塗料 約13~15年 約3,500円~5,000円/㎡ 頻繁に塗装できないビルなどに選ばれるほど寿命が長い。近年、戸建て住宅にも採用されている。
無機塗料 約15年~ 約4,000円~5,500円/㎡ 海の近くのプラントや工場にも採用されている最高峰の高耐久塗料。

 

これほど塗料の種類によって寿命や価格に差があるので、はっきりと塗料名が記載されているかご確認ください。
記載されている塗料の耐用年数は塗料メーカーのHPやカタログで確認できます。

塗料の種類とそれぞれの特徴についてはこちら

 

外壁塗装一式など、「〇〇一式」という表記でまとめられていないか

外壁塗装一式、養生費一式など、一式という表記ばかりの見積書は要注意です。
建物は一軒一軒、施工面積が異なるので細かく数値を出すことが必須です。

それにも関わらず、「一式」の表記ばかりの見積書は一軒ずつ計測しておらず、見積もりも工事も手抜きである可能性が高いと判断してよいでしょう。

外壁塗装で信頼できる優良業者の見つけ方はこちら

 

 

04 まとめ

外壁塗装は業者によって調査方法、提案内容、見積書の作成方法が異なります。
見積もりを依頼して少しでも分からない点があれば納得いくまで確認しましょう。

 

「説明や見積書がわかりにくい」「細かく調査してくれない」という場合は、他の業者にも調査や見積もりをお願いしましょう。
無料の現地調査や見積もりを複数業者に依頼することで、価格の比較ができ、適正な金額を知ることができます。

また、業者ごとの対応を見比べることも大切です。
時間はかかっても、外壁塗装を成功させるために安心して任せられる業者を見つけてくださいね。

 

当社、三和ペイントでは住宅塗装点検者(有資格スタッフ)による徹底診断を行っています。
調査後は建物の劣化状況がひと目で分かる調査報告書でお伝えするため、いつでも結果を確認できます。

調査・お見積もりは無料ですので外壁塗装をご検討中の方はお気軽にご相談ください。
調査・お見積もりのご依頼、お問合せはこちら