外壁のツートンカラーで素敵な印象を演出する
色使いとテクニック

INDEX目次

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01 ツートンカラーの魅力的な色の組み合わせ

白と灰色のツートンカラーの大きな近代的な家

ツートンカラーは外壁に個性と洗練された印象を与えますが、色の組み合わせ次第で雰囲気が大きく変わります。まず落ち着いた色調を選ぶことで、周囲に馴染みながらもおしゃれな外観を演出できます。グレーやベージュ、クリーム色などの落ち着いた色を主体に、アクセントとして彩度の高い色を取り入れるのがおすすめです。同系色の組み合わせも調和が取れて安心感があり、初めてツートンカラーを試す方に適しています。一方で白を基調にすれば、爽やかな印象を与えられます。さらに素材感のある柄物と色を組み合わせれば、高級感や暖かみのある外観に仕上がります。最後に3色目のアクセントカラーを加えることで、メリハリのあるスタイリッシュな印象を醸し出せます。

1-1. 落ち着きのある色調でまとまりを

外壁のツートンカラーを決める際、落ち着いた色調を選ぶことがポイントです。グレー、ホワイト、クリームイエロー、ライトピンクなど、淡い色合いを基調にすると、全体的に統一感のある仕上がりになります。濃い色を2色使うと主張し合って不自然な印象を与えてしまうので、必ず1色は落ち着いた色を選びましょう。周囲の景観に馴染む外観を目指す場合は特に、このようなトーンダウンした色使いがおすすめです。

1-2. 同系色で調和のとれた雰囲気に

同系色とは、色相環上で近い位置にある色のことを指します。例えばベージュとブラウン、グレーと黒、ホワイトとクリームイエローなどが該当します。同系色の組み合わせは、全体的に調和が取れた落ち着いた印象を与えてくれます。

同系色を使えば、外壁の色使いを間違えるリスクも低くなります。ベースカラーとアクセントカラーの関係が自然とできあがり、目移りの少ない落ち着いた佇まいが実現できるのです。特に初めてツートンカラーに挑戦する方は、同系色から選ぶのがおすすめです。

例えば、グレーとホワイトの組み合わせは、モノトーンでクールな印象を与えます。一方でベージュとブラウンを合わせれば、温かみのある自然な雰囲気に。このように、同系色の組み合わせ次第で、外観の印象は大きく変わってきます。ご自身の理想とするイメージに合わせて、最適な色を選びましょう。

1-3. 白を基調に彩色でアクセント

白は清潔感があり、どんな色とも相性が良いため、ツートンカラーの基調として最適です。白を基本に、ピンク、ブルー、グリーンなどの彩度の高い色をアクセントとして取り入れると、柔らかくて上品な印象が生まれます。例えば、白とライトブルーの組み合わせは、爽やかでナチュラルな雰囲気を醸し出します。一方で白とレッドを合わせれば、モダンでインパクトのある外観になるでしょう。真っ白ではなく、アイボリーやクリームがかった白を選ぶと、汚れが目立ちにくくメンテナンス性も高まります。

1-4. 素材感のある柄物と色のコントラスト

2色のコンビネーションだけでもおしゃれな外観を実現できますが、さらにセンスあふれる外壁にしたい場合は、レンガやタイル、木目調などの素材感のある柄物を取り入れると良いでしょう。例えば、レンガ柄とブラウンやベージュ系の落ち着いた色を組み合わせると、高級感と味わい深さのある印象に仕上がります。一方、淡い色の木目調とホワイト系のカラーを合わせれば、優しく暖かみのある雰囲気を醸し出せます。また、濃い木目調とブラック、グレーのタイル柄とネイビーを組み合わせれば、モダンでスタイリッシュな外観が実現できるでしょう。柄物の素材感と色のコントラストを上手に活用することで、個性的でありながらも調和のとれた印象の外壁に仕上げられます。

1-5. 個性的なアクセントカラーで目を引く外観に

メインの2色に加えて、アクセントカラーを取り入れることで、外観にメリハリが生まれ、より個性的で目を引く印象になります。例えば、落ち着いた色調の組み合わせにビビッドなイエローやレッドをアクセントとして取り入れれば、外壁全体が活気に満ちた雰囲気に。一方で、モノトーンの組み合わせにブルーを差し色として使えば、クールでスタイリッシュな外観を演出できるでしょう。

アクセントカラーの使い方のポイントは、メインカラーとのバランスを保つこと。面積が広すぎると主役を奪ってしまうので、ドアや窓廻り、軒天など、一部分に抑えるのがおすすめです。また、屋根や玄関、周辺の環境ともマッチングさせることで、まとまりのある外観に仕上がります。

 

02 ツートンカラーの効果的な塗り分け手法

ガレージと緑の芝生が備わったモダンな家

外壁のツートンカラーを最大限に生かすには、適切な塗り分け手法が重要です。水平方向に塗り分けると、上下のバランス感が生まれ、重厚感や広がり感を演出できます。一方、縦方向に塗り分けるとすっきりとしたモダンな印象に。凹凸部分を異なる色で塗ると立体的な表情が生まれ、狭小住宅でも大きく見えるでしょう。さらに、階層ごとに色を変えることで変化に富んだ外観デザインが楽しめます。ツートンカラーの魅力を最大限に引き出すには、建物の特徴やイメージに合わせて最適な塗り分け方を選ぶことがポイントです。

2-1. 水平分けでバランス感を演出

水平方向の塗り分けは、外壁のツートンカラーリングで最もポピュラーな手法です。下半分に濃い色や彩度の高い色を使い、上半分に淡い色を使うと、建物に重厚感と安定感が生まれます。一方で上半分を明るい色にすると、開放的で軽やかな印象を与えられます。バランス重視なら下に濃い色、上に淡い色が無難ですが、モダンでスタイリッシュな外観を望むなら逆の配色も有効です。色の組み合わせ次第で、落ち着いた雰囲気から個性的なデザインまで、様々な表情を生み出せます。

2-2. 縦分けで視線を誘う外観デザイン

外壁を縦方向に塗り分けると、スタイリッシュでモダンな印象を醸し出すことができます。濃い色と淡い色を組み合わせれば、よりシャープな表情が生まれるでしょう。一方で、同系色の淡い色同士を使えば、優しく柔らかい雰囲気を演出できます。いずれの場合も、窓や玄関、屋根の位置に合わせて色を使い分けることで、バランスの取れた外観デザインが実現できます。縦分けは視線を上下に誘導する効果もあり、外観に変化とメリハリを与えてくれます。

2-3. 凹凸を生かした立体的な表情

外壁の凹凸部分を異なる色で塗り分けると、立体感のある表情豊かな外観を醸し出すことができます。凹部と凸部で色を変えることで、外壁の凹凸がより強調され、奥行きと陰影のある印象的な仕上がりになります。例えば、凹部をダークトーンで、凸部をライトトーンで塗り分けるなどのコントラストを付けると、より立体感が際立ちます。

狭小住宅の場合でも、このような凹凸を活かした塗り分け手法を取り入れることで、外壁に立体感が生まれ、視覚的に広く見せる効果が期待できます。また、白黒のシャープなコントラストや、同系色のグラデーションなど、様々な色使いでアレンジすることもできます。外壁の素材感や形状に合わせて、凹凸を生かした色の塗り分けを工夫することで、個性的で魅力的な外観を演出できるでしょう。

2-4. 階層ごとの色使いで変化を

1階と2階で異なる色を使うことで、外観に変化とメリハリが生まれます。一般的には1階を落ち着いた色調、2階を明るい色調にすると、バランスの取れた印象になります。3階建ての場合は、1階か3階のみを違う色にするのが無難でしょう。階層ごとの色使いは、調和のとれた自然な仕上がりが期待できるため、ツートンカラーの中でも人気の高い手法です。色の組み合わせ次第で、モダンな印象やクラシカルな印象など、様々な表情を生み出せます。

2-5. 失敗しないための色決め作業の流れ

外壁のツートンカラーリングでは、理想の仕上がりを得るために適切な色決めが重要です。失敗を防ぐためには、以下の手順を踏むことをおすすめします。

1. まずはベースとなる主色を決める。落ち着いた色調や同系色から選ぶと無難です。
2. 次に主色に合わせてアクセントカラーを選びます。白や淡い色を取り入れるのがおすすめです。
3. カタログやサンプルだけでなく、実際の塗り板で色味を確認する。
4. 玄関や屋根の色、周辺の景観と調和するかどうかもチェックする。
5. 専門業者に相談し、施工事例なども参考にする。

このように段階を踏んで慎重に色を決めることで、思わぬ失敗を防げます。ツートンカラーは外観に大きな影響を与えるため、時間をかけて吟味することが大切なのです。