外壁のコケやカビは早めの対策が賢明!
発生原因と効果的な予防法

INDEX目次

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01 外壁に汚れが発生する主な原因

結露した窓ガラス

Condensaion on double glazed windows

外壁のコケやカビの発生は、塗膜の劣化や環境条件、素材の違いなどさまざまな要因が複合的に影響しています。まず、古い家屋では塗膜の防水性能が低下し、外壁の含水率が上がることでコケやカビが繁殖しやすくなります。また、日陰や風通しの悪い場所、川や森林など湿度の高い環境に面した外壁も汚れやすくなります。さらに、結露が発生しやすい家屋では外壁に水分がたまり、コケやカビの温床となってしまいます。一方、外壁の素材によっても発生しやすさが変わってきます。つるつるした素材は水はけが良く汚れにくいのに対し、デコボコした素材は水が溜まりやすくコケやカビが繁殖しがちです。このように、さまざまな要因が重なることで外壁の汚れが進行するのです。

1-1. 塗膜の劣化で付着しやすい環境に

外壁の塗膜は年数が経つにつれて徐々に劣化し、防水性能が低下していきます。塗膜の防水機能が失われると、外壁に雨水が浸透しやすくなり、湿った状態が続きます。このような環境下では、コケやカビが繁殖するのに最適な条件が整ってしまうのです。特に古い住宅では、塗膜の劣化が進行しているため、コケやカビが発生しやすくなっています。塗装から5年程度で防水性が低下する場合もあり、外壁の含水率が上がることでコケやカビの温床となってしまうのです。

1-2. 日陰や湿気の多い場所は注意が必要

北向きの外壁や風通しが悪い場所では、日光が十分に当たらず湿気がこもりがちです。また、川や池、田んぼなどの水辺に近い場所や、森林地帯では、空気中の水蒸気量が多くなります。このような日陰で湿気の多い環境下では、コケやカビが繁殖しやすくなるため、外壁の汚れが進行する可能性が高まります。定期的な点検と適切な対策が必要不可欠です。

1-3. 結露が起こりやすい家屋は特に要注意

結露が発生しがちな家屋では、外壁のコケやカビ対策が特に重要になります。結露は室内と室外の温度差が大きい時に起こりやすく、この現象により外壁に水分がたまると、コケやカビの繁殖に最適な環境ができてしまうのです。梅雨時や冬場に結露に悩まされている住宅では、外壁への注意が必要不可欠です。定期的な点検と適切な対策を怠らないよう心がけましょう。

1-4. 素材によってはコケやカビが発生しがち

外壁の素材の違いによって、コケやカビが発生しやすさが変わってきます。フラットでつるつるした金属サイディングボードやタイル、低吸水性のレンガなどは、水はけが良く乾きやすいため、コケやカビが繁殖しにくい素材です。一方で、デコボコしたサイディングボード、モルタル壁、コンクリート壁、スタッコ塗装、セラミック塗装、リシン塗装などは、水が溜まりやすく湿気が残りがちなので、コケやカビが発生しやすい素材となります。特に耐水性が低下した外壁では、この傾向が顕著になるでしょう。

1-5. コケとカビの違いと特徴

コケは植物に分類され、光合成を行うため緑色を呈します。一方、カビは菌類で日光は必要ありません。カビには赤、黄、黒、白など様々な色があります。コケは水分と日光が必要不可欠な条件ですが、カビは適度な温度と多湿な環境さえあれば発生します。コケは植物なので成長が遅く、カビは菌類なので短期間で繁殖します。外壁の素材の性質によっても、コケやカビが発生しやすい環境が異なります。

 

02 外壁の汚れを落とす効果的な方法

掃除用品を持っている女性

外壁に付着したコケやカビは、早期に対処することが重要です。汚れが軽度の場合は、水と柔らかいスポンジで丁寧に拭き取ることで除去できる可能性があります。力を入れすぎるとコーティングを傷つける恐れがあるため、優しく拭くよう心がけましょう。汚れが落ちにくい場合は、外壁専用の洗浄剤を使用するのがおすすめです。一般的な漂白剤は外壁を傷める可能性があるため避けましょう。高所の汚れには高圧洗浄機が有効ですが、周囲への飛散に注意が必要です。洗浄後は日光や風で十分に乾燥させることが大切です。

 

03 専門業者に依頼するメリットとは?

外壁のコケやカビが高所に発生している場合、自力で除去作業を行うと大きな危険が伴います。一方で専門業者に依頼すれば、適切な機材と足場を用意し、慎重かつ安全に作業を行ってくれます。また、市販の洗浄剤では落とし切れない頑固な汚れでも、業者なら確実に除去できます。周辺への飛散防止のための養生も行ってくれるため、近隣トラブルを心配する必要もありません。さらに洗浄後の補修作業で、コケやカビの再発を防ぐ対策も可能です。

 

04 塗装で予防!コケやカビ対策に有効な方法

外壁のコケやカビを予防するには、塗装による対策が有効です。まずは家周りの環境を改善することが大切です。多湿で風通しの悪い場境は避け、定期的なメンテナンスを心がけましょう。次に塗料の種類を適切に選ぶことで、汚れの付着を抑制できます。ツヤのある塗料は撥水性が高く、デコボコのない滑らかな外壁になるため、汚れが溜まりにくくなります。さらに、光触媒塗料などの特殊機能付き塗料を使えば、セルフクリーニング効果によって高い防汚効果が期待できます。排気ガスなどの汚染物質を分解し、雨で流れ落ちる仕組みです。価格が高めですが、長期的な外壁の美しさを保つ上で有効な選択肢となるでしょう。

4-1. 家周りの環境改善が大切

コケやカビの発生を最小限に抑えるためには、住宅周辺の環境を見直すことが重要です。森林や水辺、田畑に近接している場合は、湿度が高くなりがちです。そのような環境では、外壁に水分が長く残りやすくなるため、コケやカビが繁殖しやすくなります。可能であれば、日当たりと風通しの良い場所を選ぶことをおすすめします。

また、庭木の剪定や排水溝の清掃など、適切な環境整備を行うことも大切です。樹木の剪定により日光が外壁に当たりやすくなれば、外壁の乾燥が促進されます。排水溝が詰まっていると、雨水が溜まり湿気が高まるため、定期的な清掃が必要不可欠です。このように、住宅周辺の環境を改善することで、コケやカビの発生リスクを低減できるのです。

4-2. 塗料の種類で汚れ付着を抑制

コケやカビの発生を抑えるには、外壁の塗料の選び方が重要なポイントとなります。塗料にはツヤのある種類とツヤのない種類があり、それぞれ長所と短所があります。ツヤのある塗料は光沢があり、滑らかな表面になるため、雨水がよく弾き、汚れが付着しにくくなります。一方、ツヤのない塗料は表面がザラザラしているため、水はけが悪く、湿気や汚れが溜まりやすくなってしまいます。したがって、コケやカビの発生リスクを抑えたい場合は、ツヤのある塗料を選ぶことをおすすめします。ただし、ツヤのある塗料は重厚感や高級感が損なわれるデメリットもあるため、デザイン性も考慮する必要があります。

4-3. 特殊機能付き塗料で高い防汚効果を

外壁のコケやカビ対策に効果的な特殊機能付き塗料が近年注目されています。その中でも代表的なのが光触媒塗料とフッ素樹脂塗料です。光触媒塗料は太陽光の作用により、塗膜表面に付着した有機物を分解する働きがあります。分解された汚れは次の雨で流れ落ちるため、自浄作用が期待できます。一方のフッ素樹脂塗料は撥水性に優れており、水をはじく特性から汚れが付着しにくくなります。このように特殊機能を備えた塗料を使えば、外壁のコケやカビの発生を効果的に抑制することができるでしょう。