外壁塗装のタイミングを
見逃さずに適切に行おう

INDEX目次

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01 外壁塗装の適切な時期を知ろう

白いローラーで外壁塗装をする作業員

外壁塗装の適切な時期は、建物の状況や立地環境、使用している塗料や外壁材の種類によって異なります。一般的には10年を目安に塗り替えを行うことが推奨されていますが、実際には早めの対応が必要な場合もあれば、15年以上持つ場合もあるのです。まずは自宅の外壁の状態を定期的にチェックし、塗料や外壁材の特性を理解することが大切です。適切な時期を逃さず、外壁塗装を行うことで、住まいの寿命を大幅に延ばすことができます。

1-1. 一般的な目安は10年程度

外壁塗装の一般的な目安は10年程度と言われています。しかし、これは単なる目安に過ぎず、実際の耐用年数は様々な要因によって変わってきます。

まず、使用する塗料の種類が大きく影響します。シリコン系やフッ素系の高耐久性塗料であれば10年以上持つことが多いのに対し、アクリル系の塗料では2~3年で劣化が進行する場合もあります。

また、外壁材の種類によっても耐用年数は変わってきます。タイルやALCボード、コンクリートなどの無機質な外壁材は40年以上の長期間使用できますが、木質系のサイディングボードでは8~12年程度が目安となります。

さらに、立地環境や気候条件によっても塗装の劣化スピードは変化します。日照時間が長い地域や海沿いの塩害地域では劣化が早く進行する傾向にあります。

このように一概に10年と言えない理由がありますので、定期的に外壁の状態を確認し、変色やひび割れ、はがれなどの劣化サインに気づいたら早めに対処することが大切です。

1-2. 塗料の種類で耐用年数は異なる

外壁塗装に使われる塗料には様々な種類があり、耐用年数や特性が異なります。主な塗料とその特徴は以下の通りです。

アクリル塗料
耐用年数:2~3年
価格が安価ですが、耐久性が低く効果も持続しません。頻繁に色を変えたい場合に適していますが、メンテナンスサイクルが短いため長期的にはコストがかかります。

ウレタン塗料
耐用年数:8~10年
弾力性があり扱いやすく、酸やアルカリに強い反面、紫外線や水分に弱く変色しやすい特徴があります。工場の外壁などに使われることが多いです。

シリコン塗料
耐用年数:10~15年
現在最も一般的に使われている塗料で、防汚、撥水、防カビ、防藻など様々な機能を備えています。耐熱性や耐水性、耐久性に優れる反面、やや高価です。

ラジカル制御塗料
耐用年数:10~15年
シリコン塗料と同等の耐久性がありながら、価格がシリコン塗料より安価な新しい塗料です。紫外線や水に強く、今後取り扱い業者が増えることが期待されています。

ピュアアクリル塗料
耐用年数:12~15年
塗料の中でも耐用年数が長く、弾性があり外壁表面のひび割れから水の浸入を防ぎます。汚れやすく乾燥しにくいという欠点もあります。

光触媒塗料
耐用年数:10~15年
紫外線を浴びると大気汚染物質を分解するセルフクリーニング機能がありますが、工事費用が高額になる傾向にあります。

フッ素塗料
耐用年数:15~20年
様々な機能を備え、耐久性が高いため商業施設やマンションなどの大型建物に使用されることが多いですが、価格が高めです。

遮熱塗料
耐用年数:15~20年
赤外線を反射する性質があり、夏場の室温上昇を抑える働きがあります。屋根塗装で使用されることが多く、一部自治体から補助金を受けられる場合もあります。

無機塗料
耐用年数:15~20年
無機物を主成分とするため、有機塗料に比べ燃えにくい特徴があります。メンテナンスサイクルが長いのが魅力的ですが、塗料自体は高価です。

適切な塗料を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、外壁の美観と機能を長期間維持することができます。

1-3. 外壁材の種類も耐用年数に影響

外壁塗装の耐用年数は塗料の種類だけでなく、外壁材の種類によっても大きく変わってきます。例えば、タイル外壁は基本的にメンテナンスは不要ですが、40年を目安に部分的な点検が推奨されています。一方、窯業系サイディングボードは7~10年ごと、金属系サイディングボードは10~15年ごとのメンテナンスが必要不可欠です。

木質系サイディングボードは8~12年ごと、樹脂系サイディングボードは10~20年ごとが目安とされています。モルタル外壁は8~10年ごと、ALCボードは10~15年ごとのメンテナンスが推奨されています。コンクリート壁は15~20年ごとに補修や塗装を行えば半永久的に使用可能です。

このように外壁材によって適切なメンテナンス周期が異なるため、自宅の外壁材の種類を確認し、定期的な点検とメンテナンスを欠かさないことが大切です。メーカー推奨のメンテナンス周期を守ることで、外壁材を長持ちさせ、住宅の資産価値を維持できます。

 

02 劣化のサインに注意を払おう

ひび割れた外壁

外壁塗装の劣化は徐々に進行するため、初期段階での発見が肝心です。新築から8年程度経過したら、定期的に外壁の状態をチェックすることをおすすめします。変色や色あせ、汚れ、コケやカビの発生、ひび割れ、艶の消失、塗膜のはがれなどの兆候がないか、こまめに確認しましょう。些細な変化でも見逃さずに、早期の対策を心がけることが大切です。放置すれば劣化は加速度的に進み、最悪の場合は雨漏りや構造体の腐食など、深刻な被害に発展する恐れがあります。

2-1. 定期的な自宅チェックが重要

外壁の状態を自分で確認するセルフチェックが大切です。新築住宅であれば築8年目を目安に、以下のポイントを参考に外壁の変化を見逃さないようにしましょう。

・変色や色あせは時間の経過で起こりますが、放置すると劣化が進行します。
・汚れを放置するとカビや藻が発生しやすくなるので、定期的な洗浄が必要です。
・コケやカビが生えた場合は、早めに除去しましょう。放置すると塗装の劣化が早まります。
・ひび割れが入った場合は、小さいうちから補修することで被害を最小限に抑えられます。
・艶がなくなってきたら、ひび割れやはがれが起きないか経過観察しましょう。
・塗膜のはがれや白い粉が付着するようであれば、早急に塗り替えが必要な兆候です。
・シーリングが切れていれば、雨水の浸入リスクがあるため工事を検討しましょう。

小さな変化に気づき、適切なタイミングで対処することが家の寿命を延ばすコツです。

 

03 塗り替え時期を逃すリスク

外壁塗装は単に建物の美観を保つだけでなく、外壁を保護し防水性を確保する重要な役割があります。塗装の機能が失われた状態を放置すれば、雨水の浸入により下地やサイディングが腐食し、ひいては住宅の安全性まで脅かされかねません。定期的なメンテナンスを怠れば、家の劣化が進行し短命化してしまう恐れがあります。また、ひび割れや剥がれが大きくなれば補修工事が必要となり、場合によっては外壁の張り替えまで必要になって費用が膨らむ可能性もあります。無駄な出費を避けるためにも、外壁塗装は適切な時期に行うことが不可欠です。

3-1. 家の寿命が大幅に短くなる

外壁塗装には、防汚、防水、防カビ、防藻、耐候性、遮熱性など、様々な機能があり、これらは外壁材や住宅を守るためのものです。塗装の機能が失われた状態を放置すると、外壁材の劣化が進行します。防水効果がなくなれば、建物内部への雨水の浸入を防げず、雨漏りや下地材、サイディングの腐食が生じかねません。さらに、躯体が腐食すれば、虫害の発生など衛生面での問題も起こり得、ひいては住宅の安全性まで脅かされる危険性があります。適切なタイミングで外壁塗装を行い、定期的にメンテナンスすれば長期間にわたり住み続けられますが、手入れを怠ると家の劣化が加速し、寿命が大幅に短くなってしまうのです。

3-2. 修繕費用が高額になる可能性

外壁塗装の時期を見逃してしまうと、修繕費用が大幅に高くなる恐れがあります。小さなひび割れであれば上塗りで対応できますが、ひび割れが大きくなると下地の補修が必要になります。さらに外壁材が剥がれ落ちている場合は、新しい材料への張り替え工事が必須となり、費用が一気に膨らむでしょう。外壁の張り替え工事では、材料費や撤去費用に加え、工賃も高額になるため、塗装工事の2~3倍の費用がかかることもあります。適切な時期を逃さず、定期的な点検と塗り替えを行うことで、無駄な出費を抑えられます。

 

04 最適な時期は地域や季節で異なる

外壁塗装に最適な時期は、地域によって異なります。気温や湿度、雨量など、気象条件が塗装作業に大きな影響を与えるためです。例えば、梅雨が長引く地域では塗装に適さない日が多くなり、工期が長引く可能性があります。一方、乾燥した気候の地域では、塗料の乾燥が早すぎて作業が難しくなることもあります。

このように、地域ごとに外壁塗装に適した時期が存在します。一般的には、春と秋が最適とされていますが、詳細は地域別に確認する必要があります。また、オフシーズンに施工すれば、業者の受注が少なくなるため、費用を抑えられる可能性もあります。ただし、気象条件が悪い場合は工期が長引くリスクもあるため、注意が必要です。

4-1. 気候による影響を考慮

外壁塗装の最適な時期は、地域によって異なります。その理由は、気候条件が塗装作業に大きな影響を与えるためです。

一般的に、外壁塗装は気温5℃以上、湿度85%以下の環境で行うのが理想とされています。気温が低すぎると塗料が乾きにくく、湿度が高すぎると塗膜の密着性が損なわれる可能性があるためです。

また、雨量も重要な要素となります。雨が多い地域では、塗装作業に適した日が限られてしまいます。梅雨期間が長引けば、工期が大幅に遅れる恐れもあります。

さらに、日照時間や風の影響も無視できません。日照時間が短いと塗料の乾燥に時間がかかり、強風が吹けば塗装ムラの原因にもなりかねません。

このように、気候条件次第で最適な時期は変わってくるのです。地域ごとの気象データを参考に、塗装業者と相談しながら時期を決める必要があります。気候条件を無視して無理な時期に塗装を行えば、塗膜の耐久性が低下し、早期の再塗装が必要になる恐れがあるからです。

4-2. 地域別の適切な時期を確認

外壁塗装の適切な時期は、地域によって大きく異なります。気温や湿度、降雨量など、気候条件が塗装作業に大きな影響を与えるためです。例えば、北海道では5月から9月が適しており、東京では5月、沖縄では1月や3月、5月、10月から12月がベストシーズンとされています。自治体によっても多少の違いがあるため、お住まいの地域の気象データを参考にしながら、塗装業者と相談して最適な時期を選ぶことをおすすめします。

4-3. オフシーズンは費用を抑えられるチャンス

一般的に外壁塗装の需要が高まるのは春と秋の時期です。一方で、夏場や冬場は比較的業者の受注が少なくなる傾向にあります。このような「オフシーズン」に工事を行えば、業者の人件費や資材費などを抑えられるため、通常よりも安価な見積もりを得られる可能性が高まります。ただし、気温が低すぎたり湿度が高すぎたりすると、塗料の乾燥に時間がかかり工期が長引いてしまう恐れもあります。オフシーズンに工事を行うメリット・デメリットを十分に検討し、地域の気候条件なども考慮した上で、最適な時期を選ぶことが重要です。

 

05 専門家に相談して最適な時期を選ぼう

外壁塗装の最適な時期は、地域によって異なります。気候や立地環境が大きく影響するためです。例えば、雨が多い地域では塗料の劣化が早まり、塗り替え時期が前倒しになる可能性があります。一方、乾燥した地域では塗膜の劣化が遅れ、塗り替えの時期が遅くなるかもしれません。このように、一概に最適な時期を決めることはできません。

そこで、専門家に相談することをおすすめします。専門家は、お住まいの立地条件や気候を踏まえ、外壁の状態を正確に診断し、最適な塗り替え時期をアドバイスしてくれます。また、費用面でのメリットやデメリットについても詳しく説明してくれるでしょう。自分で判断するのは難しいため、専門家に相談して最適な時期を選ぶことが賢明です。

さらに、多くの業者が無料の点検サービスを実施しています。この点検サービスを活用すれば、外壁の状態を的確に診断してもらえます。点検の結果次第では、早めの塗り替えが必要かもしれません。逆に、まだ大丈夫と判断された場合は、次の点検時期を確認するなど、計画的に対応できます。無料サービスですので、ぜひ活用して最適な時期を見極めましょう。

5-1. 無料の点検サービスを活用しよう

外壁塗装の最適な時期は一概に言えず、地域の気候条件や建物の劣化具合によって異なります。そのため、専門家に相談しながら判断することが賢明です。無料の点検サービスを利用すれば、経験豊富な専門家が建物の状況を丁寧に診断し、塗り替えのベストタイミングをアドバイスしてくれます。点検では、立地環境や気象データ、外壁材の種類、塗膜の劣化度合いなどを総合的に勘案します。自分では気づきにくい劣化サインも見逃さず、適切な時期を見極められるでしょう。費用をかけずに専門家の知見を活用できるチャンスですから、ぜひ無料点検を活用して最適な塗り替え時期を判断しましょう。