軒天井

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軒天井とは外壁から外側に張り出している屋根の裏側をいいます。

野地板や垂木など屋根の構造部分を隠すようにボードがあり見た目をすっきりさせる役目とお住まいを安全で快適に生活ができるように維持する重要な役目もございます。すっきり見せる美観性の他にも、雨風や紫外線による劣化進行を遅らせたり、火災が発生したときに延焼を防止したり、屋根裏の換気機能も担っています。
しかし、年数の経過により軒天井の表面塗膜も劣化してくるため、定期的なメンテナンスでお住まいの安全性や耐久性を守っていく必要があります。

軒天井の素材としては木材系、不燃材系、金属系などが使用されます。軒天井に使用する塗料については一般的にはシリコン、アクリル系の塗料が使用されます。もちろんお客様のご要望や、建材の状態などを考慮し、フッソ系を使用する場合もあります。
施工の工程では、旧塗膜に問題がない場合は下塗り材を使用せず、水性の上塗り材で2回塗装を行います。水性の塗料の種類ではサビ止め用の効果がある塗料もあります。油性の塗料は素地を保護するためで下塗り材を使用せずに塗装が可能なのが特徴です。

一般的に白色で仕上げるのが多いですが、外壁の色やその他付帯とのバランスをみながら施工前に打合せをして仕上げていきます。

軒天井の
施工工程

軒天井 の施工工程をご紹介します。
安全に考慮し、これまで培ったノウハウを元に適切に対応させていただきます。

  • 01シミの有無を確認

    軒天上にシミが無いかを確認します。これは、軒天井にシミがある場合は雨漏りをしている可能性が高いからです。もしシミを発見したら、雨漏りをしている箇所を特定して下地処理を行います。また、軒天上に水が回ってしまっっておりふやけている状態だと塗装をしても数年後に塗膜が捲れてくる危険性が高いため、その部分は張替を行います。外壁や屋根塗装と合わせて軒天上のお手入れを行う場合は、当然足場を組むので、足場設置後洗浄に入る前にこの工程を行います。

  • 02洗浄

    外壁や屋根塗装と同じタイミングで軒天上をお手入れする場合は、足場が組まれています。また、近隣への飛散防止のためにネットをはります。また、近隣が非常に近い場合だと足場内側にブルーシートをはり洗浄時の汚れの飛散を防止する方法もあります。そして、高圧洗浄を行いますが、外壁や屋根と同じように高圧洗浄を行ってしまうと、軒天井には通気用の有孔板とよばれる小さな穴や換気口があるため、そこから内部に水が入る原因になっていまったり、建材自体を痛めてしまう可能性があります。ですので、水圧を弱めて、軒天上についているチリや埃などの汚れを落としていきます。洗浄後は乾燥するまでしっかり時間をおきます。洗浄をしないままだと、塗膜の密着性が弱く数年後のめくれに繋がる可能性もあるので、塗料との密着性を担保する上で大切な工程です。

  • 03下地処理(ケレン作業)

    洗浄作業が終わり、十分に乾燥しているのを確認できれば軒天井に色あせ、ひび割れ、破損がないか目視で確認します。軒天井に傷みがある場合はサンドペーパーや皮スキなどでケレン作業を行います。これは、汚れを落としたり、旧塗膜をすべて撤去するために行う工程です。また塗料の密着性を高めるために建材の状態によっては、ヤスリをかけて表面に凹凸をつける作業も行います。また、下地処理では対応できないほど傷みが激しい場合は塗装ではなく、張替え工事が必要になります。そして、軒天井の板と板の間に目地があり、シール(コーキング)とよばれる継ぎ目がある場合は新しくシール(コーキング)を打ち替えます。

  • 04下塗り

    下地処理が終わると、下塗りの工程に入ります。下塗りは、ローラーや刷毛を使い塗装をしていきます。外壁塗装の時の下塗りの効果と同様、軒天上に使用する下塗り材も、塗膜と建材を密着させる効果があります。軒天上の建材や、状態に応じて現場でどの下塗り材が適しているかを判断して下塗りを進めていきます。また、一般的には、軒天上の建材の傷みがあまりなく、旧塗膜にも問題がない場合は上塗り材を2回塗り仕上げることもあります。

  • 05中塗り・上塗り

    中塗り・上塗り作業は使用する塗料によって様々な特性があります。防水性・防藻・防カビなどの効果が期待できます。中塗り・上塗り作業を行う上での注意点は次のようにいくつかあります。
    ①サビが発生しやすい地域では錆止め効果のある塗料を使う。
    ②塗装前に傷みがある場合は補修が済んでいるか確認をする。
    ③十分な乾燥時間が必要なため中塗り・上塗りは時間を明けてから行う。
    ④塗残し、塗ムラ、ダレ、ピンホールがないか確認を行う。
    ⑤素材や立地条件によっては塗り回数が変わる。
    ⑥軒天井を塗装する場合、塗装した際に有孔が塗膜でふさがれている状態を避ける。
    状態や建材にもよりますが上記の6点を主に注意し施工を行います。

軒天井の
施工事例

三和ペイントにて手がけた 軒天井 施工の事例です。
お客様一組一組に真摯に向き合い、お住まいをより長く、より美しく維持できるよう丁寧に施工させていただきました。

  • 兵庫県明石市 洋風戸建て
    外壁塗り替え(ベージュ系 ラジカル系)

    兵庫県明石市にお住まいで県内に平屋建ての別荘をお持ちのお客様。中古でご購入されてから外壁や付帯塗装など手入れを一度もしておらず、年数経過による外壁の劣化が目立ってきたため弊社に施工をお任せいただくことになりました。外壁・屋根塗装には建物の美観性を高めることも一つの目的となります。その際、外壁や屋根のみを塗装すると付帯物の劣化が目立つこともあり、同じタイミングで付帯物も塗装されるお客様も多くいらっしゃいます。

    今回のお住まいでは軒天井もかなり傷んでおりました。軒天井は日差しも当たりずらく、外壁よりも目立ちにくい箇所ですが、外壁に負けないくらい綺麗に仕上げようという思いで入念に施工させていただきました。傷みはひび割れが見受けられたためひび割れの箇所をパテで塞ぎ水が浸入しないように防水性を高める下地の補修をひとつひとつ丁寧にさせていただきました。下地補修を施した後、塗装の工程に入りますが、軒天井は一般的に白色で塗装することが多い箇所になります。工程としてまず下塗り材の塗装をします。1回目に塗装した塗料が完全に乾燥した後に再度上塗り材で綺麗に仕上げていきました。

    施主様は別荘でしたが毎日のように現場に足を運んで下さり塗装の様子を見ておられました。「塗装職人の人柄がよく毎日頑張ってくれている」とおほめの言葉をいただき私ども鼻が高くなる思いでした。また、閑静な住宅地でしたので施工中の音にも十分配慮して施工させていただきました。そのおかげかご近所様からも「綺麗になったね」とお言葉をいただけました。最後には施主様の畑で採れた自家製の野菜などをお裾わけをいただき親切で優しい気持ちに触れられ施工関係者がとてもあたたかい気持ちになれました。これからも長いお付き合いをよろしくお願いいたします。

    01/03
  • 福島県いわき市 洋風戸建て
    外壁塗り替え(グレー系 シリコン系)
    屋根塗り替え(グレー フッソ系)

    福島県いわき市にある築20年経過したお住まい。ご夫婦ともにちょうど外壁塗装をしたいと話されていたときにタイミングが合い弊社のご提案に納得されご縁をいただきました。20年経過しているお住まいでしたので外壁・屋根の劣化を気にされておりました。外壁や屋根、付帯物などの部分は年数経過により防水機能が低下していくので定期的にメンテナンスをする必要があるという塗装の重要性を理解していただきました。

    サンルームの軒天井に傷みがありましたので下地処理を施したあと、塗装前と同じ白色の塗料でローラーを使い仕上げていきました。サンルームの軒天井は幅が狭いため、無理やり手を入れると破損する恐れもありました、そのため細いローラーを使用し塗りムラがないように丁寧に確認しながら施工いたしました。今回の塗装では天候にも恵まれ工程どおりにスムーズに作業できました。付帯物を含め、塗装する前の下地補修をしっかりし、密着性が高く防水性に優れている弊社の塗料を使用することで原因となる湿気から外壁や付帯物を守ることができます。

    今回塗装をお任せいただき施主様には弊社の営業の熱心さ、誠実さと丁寧な対応、そして施工パートナーの職人さんの丁寧でスムーズな作業に感動されておられました。また細かい要望にもきちんと施主様に寄り添い施工させていただきましたので親切さにもとても感動されておられました。施工中の職人への細かな気遣いや丁寧な作業であったり、お電話での工程連絡の際も営業担当へ毎日褒めてくださいました。温かいお言葉を掛けてくださり嬉しかったです。これからも長いお付き合いをよろしくお願いいたします。

    02/03
  • 埼玉県秩父郡 和風戸建て
    外壁塗り替え(グレー系 ラジカル系塗料)

    埼玉県秩父郡にある和風戸建てのお住まい。当初は木部を中心に門扉、窓枠、軒天井の補修のみを希望されておりました。その後、付帯物のみ綺麗になれば外壁と屋根も気になるかもしれないとのことでご子息様とご相談され外壁の塗装も同時にお任せいただけることになりました。

    軒天井の痛みはひび割れなど激しかったため、まず初めに洗浄をさせていただき、軒天井部分に出ている痛みをはっきり見えるようにしました。やはり傷みが激しかったため通常の水圧だと破損の恐れがありました、そのため一番弱い水圧で丁寧に時間をかけて汚れを落として行きました。続いて塗料の密着を良くするためにサンドペーパーをもちいて、表面を平らにするなど、細かい下地処理を行いました。

    塗料に関して、外壁塗装工事は短いスパンで何度も行うような工事ではないため色選びは重要です。付帯部分を強調しつつ、かつバランスが良くなるように配色を考えました。このとき施主様の好みもおありかと思い色見本や試し塗りで確認していただきプロの目線でアドバイスさせていただきました。すべての工程が終わり完工後に足場が外れた時に想像していた以上の仕上がりに大変喜んでいただきました。また各工程では工程ごとに詳細の連絡があり安心して施工をお任せできたというお言葉をいただきました。担当者、施工パートナーともども感謝しております。これからも長いお付き合いをよろしくお願いいたします。

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軒天井の
ポイント

  • 01しっかりとした現状把握

    外壁・屋根の塗装工事を行っていく際、同時に付帯物の塗装を行う事も少なくないのですが、一言に付帯物と言っても、施工する箇所によって施工方法や使用する材料は様々ですし、同じ施工個所だとしてもお住まいによって材質や傷みの状況が違ってくるため、各現場で施工方法が大きく変わってきます。

    今回外壁塗装工事を行う上で施工が必要な箇所はどこなのか、建材には何が使われているのか、どういった対処が必要でどのような塗料を使用していくべきなのかなど、各現場に合わせて臨機応変に対応していく必要があります。各部位の施工方法を誤ってしまうと塗装工事における防水効果を担保できなかったり、美観にも大きく影響を与えてしまう可能性があるため、付帯物の施工は外壁・屋根のついでに行う工事ではなく、お住まいの一部という事を忘れずひとつひとつ丁寧に仕上げていきます。

    また、塗装の仕上がりだけでなく、現場に入った段階で既に問題が発生している付帯物がある場合もあるため(雨樋のつまりやコーキング割れ・ネジが外れてしまっているなど)、お客様とどう対応していくか事前に相談を行い、職人の経験と技術でしっかりと対応させていただきます。

  • 02高耐久を実現するための下地処理

    塗装工事において下地処理は非常に重要な工程になります。どんなに表面にいい塗料を使用しても下地処理の工程を怠った場合、新たな塗膜が数年で剥がれてしまい、施工不良に繋がってしまいます。付帯物も外壁・屋根と同様で、各部位にわけた適切な下地処理を行うことが大切です。

    付帯物にも木材やトタン・塩化ビニル製のものなど多種多様な付帯物がある為各部適切な下地処理を行っていく必要があります。そのため付帯物の部位や材質によって下地処理もケースバイケースで対応致します。下地処理をしっかりと行うことで後のプライマーや塗料の密着率が上がり、高耐久を維持することが出来ます。ケレンがけ・皮スキなどを行い、また場所によっては高圧洗浄をしっかりと行うことで、付帯物を塗装していく上でベストな下地を作るよう心がけております。そうすることで付帯物も耐久性、美観などがしっかりと担保され長く安心してお住まいに住んで頂けることに繋がります。

    塗った直後はどんな塗料を使用しても仕上がりは綺麗になりますが、数年たった時その差がで始めるものなので、手間や時間がかかるような作業にはなりますが、見えないところまでしっかりとこだわって施工していきます。

  • 03美観を意識した提案と施工

    外壁塗装工事において、外壁・屋根部分だけでなく付帯物をどれだけ綺麗に仕上げているかで塗装全体の仕上がりが大きく変わってきます。業者によっては付帯物を塗装しない業者もあるにはありますが、付帯物の塗装を行うことで耐久力を高めるだけでなく、全体の美観としてもメリハリがつき仕上がりとして非常に見栄えします。

    逆に付帯物部分の塗装を怠ってしまった場合は、その部分だけ色あせや汚れがでてしまっているため外壁が綺麗になっても引き締まらない仕上がりになっったり、汚れがある箇所に目が生きやすくなります。事前の打合せの段階でお客様とコミュニケーションをとり、外壁・屋根の配色を決めるタイミングで付帯物の色も相談し、お客様のご要望に近づけていきます。

    基本的には原状色(新築時と同色)にされる方がほとんどにはなりますが、中には外壁・屋根に合わせてガラッと全体の配色を帰られる方もおられます。全体の配色バランスに関してはプロの目線も取り入れつつ、アドバイスもさせていただいた上でお客様が納得のいく仕上がりになるよう慎重に配色を決めていきます。

    外壁塗装工事は何度もやる様な工事ではない為、この配色決めの時間には色板見本等も用いながら特に時間をかけてご相談させていただきます。

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