強化スラリー工法

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屋根の建材には、スレート瓦(コロニアル)、セメント、金属と多くの種類がありますが。「強化スラリー工法」は、モニエル瓦という建材を使用している方にむけてご提案している工法です。

モニエル瓦とは、水分の少ないセメントを真空ドレン機と呼ばれる機械で成形します。セメントや砂などと同質の無機質着色材を1㎜以上塗布してスラリー層という塗膜をつくり、その上にクリアー塗装を施した瓦がモニエル瓦です。特徴としては、耐火性に優れていて着色をする工程が入るため瓦そのものの色彩が豊かになります。
ただし、スラリー層は手で擦っただけでもめくれてしまうほど脆弱なため、クリアー塗装が劣化しきる前にモニエル瓦のメンテナンスされることをおすすめしています。主な施工の流れは、仮設足場の設置、洗浄、下塗り、中・上塗りの順番で進みます。下塗りに入る手前で旧塗膜の劣化具合を確認し下地処理が必要な場合は行ないます。下塗材は、モニエル瓦専用の塗料を使用し劣化したスラリー層を強化させます。

カラーラインナップとしては、全13色で、黒系、グリーン、ブルー系、イエロー系などがあり、落ち着いた雰囲気を作りたい、現在の住まいの印象をガラッと変えたいという方もお好みの色を選んでいただけます。

強化スラリー工法の
塗料ラインナップ

強化スラリー工法 にて使用している塗料の一覧です。
我々は高品質の塗料を使用し、お客様のお住まいにあった塗装を心掛けております。

  • スラリー瓦専用下塗材 (下塗材)

    弱溶剤

    スラリー瓦専用下塗材(下塗材)

    超含浸エポキシプライマーで、
    スラリー層を強化し強い下地を
    形成します。

  • グランルーフコートトップ 保証年数: 7年

    弱溶剤

    グランルーフコートトップ保証年数: 7年

    無機×有機のハイブリッド技術により
    高耐候性、超低汚染性などが特徴です。

  • モニエル瓦専用上塗材(シリコン) 保証年数: 5年

    弱溶剤

    モニエル瓦専用上塗材
    (シリコン)保証年数: 5年

    酸性雨や紫外線および熱劣化などの
    耐性と耐候性を誇ります。

強化スラリー工法の
施工事例

三和ペイントにて手がけた 強化スラリー工法 施工の事例です。
お客様一組一組に真摯に向き合い、お住まいをより長く、より美しく維持できるよう丁寧に施工させていただきました。

  • 鳥取県米子市 洋風戸建て
    外壁塗り替え(ベージュ ラジカル系)
    屋根塗り替え(オレンジ フッソ系)

    鳥取県米子市にある築28年の住まい。積雪の影響で樋が傷み、保険での補修をご提案しました。1度他社で外壁塗装をされていましたが10年以上経過しており屋根の色あせが気になっていたそう。3社相見積もりで比較検討して、グランコートの塗料品質とアフターサポートを気入っていただきご縁をいただきました。今回のお住まいの屋根材はモニエル瓦のため「強化スラリー工法」をご提案しました。

    施工の時のポイントは洗浄の際、スラリー層が残らないようにしっかりと水圧をかけて洗浄し、付着していた苔などをしっかり落としました。外壁はモルタルのため、水圧に注意しできるだけ外壁を痛めないように屋根の汚れを落としました。ここでの丁寧な洗浄が最終塗装の仕上がりにも影響するので注意して行ないました。また、付帯部分は家の印象を大きく変える箇所です。お客様が喜んで頂けるように念入りに色の打ち合わせをし、試し塗りをした上で透け・ムラのないよう念入りに仕上げていきました。外壁・屋根の箇所を塗装でキレイにすることはもちろんですが、全体のバランスを見て色を決めお客様のイメージになるよう担当者として努めました。

    施工後施主様からは、「くすんでいた家の外観がパッと明るくなったので、とても晴れやかな気分です。担当の石田さんからは、良い外壁塗装工事の自信が伝わって来たので、常に安心感をもっていどめました。現状の明るい外観が、末永く続く事を期待いたします。」嬉しいお言葉をいただきました。施主様の悩みに向き合い、最善の提案は何かを考え解決できたことが本当に嬉しく思います。家をどんな色で塗るかも施主様と一緒に考え、非常にきれいに仕上がった時、自分の家のようにうれしく思いました。予定より工事日数は掛かりましたが、終了時に次の日から会えなくなるのは寂しいねとお声を頂き、担当させてもらって良かったなぁと本当に実感しました。

強化スラリー工法の
ポイント

  • 01塗装を長持ちさせる丁寧な洗浄

    洗浄作業は屋根に付いた細かいゴミや埃、コケや藻などを洗い流す工程です。

    この洗浄作業を怠ると下塗をした際に、屋根材と下塗材との付着性が不十分で、数年も経過しないうちに塗膜のめくれや膨れという施工不良につながる可能性があります。屋根塗装の品質を担保するために重要な工程の1つになります。屋根の中でも日当たりがいい南面は特に、チョーキング(触ると手に粉がつく現象)がおこり劣化した旧塗膜を綺麗に洗い流す必要があります。反対に北面や、風通しが悪い場所などでは、コケや藻が発生しているためこれらを綺麗に洗い流す事が必要です。

    また、強化スラリー工法を行う上で、モニエル瓦の上にある劣化したスラリー層が残らないように、しっかりと屋根を洗浄する事が重要になりますので、屋根の洗浄洗浄機の先端と屋根の面を垂直にし一定の圧をかけながら洗浄作業を行ないます。洗浄は外壁と同様上から下にかけて順番に、綺麗に洗い流していきます。また屋根の先端の部分にはコケや藻が付着している事も多いので注意して洗浄を行います。

    そして、モニエル瓦に汚れがひどく付着している場合は、トルネードノズルを使用し洗浄を行います。これは洗浄機の先端が回転するようになっており、一定の水圧が回転しながら発射されるので、落ちにくい頑固な汚れを落とすのに最適な方法です。

  • 02小さな傷みもしっかり下地補修

    下地補修の作業は、屋根の仕上がりを決めると言って過言ではないくらい重要な工程です。

    下地補修と一言で言っても建材や傷み具合により様々な補修の方法があります。三和ペイントが手掛けさせていただく施工現場でも多くあるのが亀裂の補修です。コロニアル(カラーベスト)と呼ばれる瓦は、防水機能が低下すると雨水を吸い、晴れた日に乾いてを繰り返す脆くなると亀裂が入ってきます。これを放置して下塗作業を行うと、近い将来モニエル瓦が一部かけて落ちたりとせっかく塗装を行ったのにまた補修をしなくてはなりません。亀裂の大きさにもよりますが細く小さな亀裂が入っている場合であればコーキングという材料をうち補修を行います。そして、大きな亀裂で範囲も広いようであればその部分は瓦の差し替えを行います。

  • 03お住まいの状態に適した下塗り材の選定

    屋根の下塗の工程は、上塗まで終わり仕上がった時の艶や見栄え、美観を左右する大事な工程の1つです。

    屋根は一番紫外線や雨風の影響をうけるため傷みが激しい場所になります。そこで、建材や方角によって傷み具合に差がでます。傷みが激しいところは、下塗材を塗布した時に建材の吸い込みが激しいため、この吸い込みが収まるまで下塗りを行う必要があります。ここで、吸い込みを止めておかないと、中塗・上塗を行った際にこの工程でも建材が塗料を吸い込み仕上がりがムラっぽくなってしまったり、十分に艶が出なかったりします。また、仕上がりだけでなく数年後に激しい色褪せなど施工不良にも繋がります。

    また、三和ペイントの施工で使用している通常の下塗には「再生強化」という特徴があります。時間の経過とともに建材が劣化し、表面には目に見えないほどの亀裂が無数に入っています。その細かな亀裂に下塗材が浸透することで、亀裂の隙間をうめ、屋根材の表面をできるだけフラットな状態に再生強化します。

    また、モニエル瓦の場合はスラリー層が脆弱な為、劣化しているスラリー層を強化する目的で下塗りを行なっていきます。

    遮熱の塗料に関しては、下塗材にも遮熱効果を持たせています。この性能があることで、中・上塗の層で反射しきれなかった赤外線を下塗の層で反射するという、「W遮熱効果」が期待できます。屋根の建材と、お客様のご要望にあった下塗材を使用し施工することで、長期の安心をご提供しています。

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